Scribble at 2023-08-29 18:32:13 Last modified: 2023-09-02 13:39:31

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Whether it’s giving a newborn the special gift of a domain and lifetime home on the web, or something you put in your will to make sure your website and story are accessible to future generations, I hope this plan gets people and other companies thinking about building for the long term.

The 100-Year Plan

100年間のコンテンツとドメインの維持と保守を保証するプランだという。$38,000(約560万円)の一括払いで24時間365日の専用サポートまでつくなんて言ってるけど、まぁそれは言い過ぎだ。そんな専任スタッフを24時間365日の就業状況で働かせるなんて違法だから、3交代だとしても、約560万円なんてスタッフ一人あたりの年収にすらならない。100年間の対応なら、ヘルプデスクの費用だけだとしても1年あたり5万円だから、せいぜい1ヶ月に割ける工数は1時間が限度だろう。もちろん、WordPress.com の利用料金、そしてドメイン維持費の100年分のコストは無視しての話だ。

つまり、こんな与太話をどうしてマットがわざわざぶち上げたのかということにこそ、このような話題の本質があるのだろう。それは、たぶん「URI」という WWW が出来上がったときの理想を実現したいとか、持続可能性といった話とは別の経営者としての事情があるのかもしれない。僕に言わせれば、もうすぐ国家やイデオロギーごとに分断するかもしれないウェブ・コンテンツ(通信インフラとして分断しないまでも)の集積において、findability というものが一種のファンタジーや青臭い理想論どころか、逆にウェブ・コンテンツについての社会主義やファシズムを含意するクレイジーな思想ではなかったのかとすら言いうる現実において、コンテンツを100年も維持するとか、ましてや Automattic 社が倒産してもコンテンツが消えないように Internet Archive にキャッシュしてもらうとか(いや、裁判で疲弊しつつある Internet Archive の方が先になくなるかもしれんよ?)、僕には理想と言うよりも世迷言にしか思えないことを平気で語るのはなぜか。何かのヤクか新興宗教にでもハマったのかと思えるような唐突さに興味がある。

敢えて言えば、クライオニクスに近いタワゴトとしか思えないのだが、彼はどうしたのか。

[追記:2023-09-02] https://srad.jp/story/23/08/31/1244214/ にて取り上げられているようだが、なんでドメインの更新料金と SSL の自動更新の話ばかりしているのか、オタクというのは本当に部分最適というか視野狭窄で、ウェブ・コンテンツの運用という視点が欠落している人が多いのがよく分かる。海外では「フルスタック」だの DevOps なんて職能は、いまでこそ移民が増えて無能が増えたからかもしれないが、もともとエンジニアの多くはサイトの運用や簡単なデザインくらいはやったのが当たり前なのだ。日本のように、一攫千金で他人の個人情報をかすめ取ることしか考えてない金融・営業崩れの起業家とか、アホな親に教育されて Python が書ける程度でジョブスになれると錯覚してる東大学卒のガキとか、あるいはパソコンやスマートフォンを使ってきたからというだけでコーダやデザイナーになるようなブルーカラーとか、そういうのしか IT 業界に集まってこない。オンラインのコンテンツやサービスを作るのが好きで面白いという人材がいないんだよね。好きならプログラミングだろうとデザインだろうと、サイトの運用やユーザビリティの設計だろうと、俺みたいな段違いの有能な人材でなくてもみんなやるんだよ。

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