Scribble at 2023-01-12 11:58:58 Last modified: 2023-01-15 20:58:04

Kazakiri の次に使ってみたい shavette のハンドルとしてパーカー(Parker)というインドの会社が製造しているハンドルを物色しているが、他にもカナダやイギリスの製品も比較しているところだ。もちろん、初心者が高額な理容師向けのものを使ってもしょうがないし、何万円もするビンテージだとか、安くても錆びついている中古品なんて論外だろう。よって、せいぜい高くても3,500円ていどのものから選んでいる。

最初はアマゾンで探していたけれど、検索してもたいてい僕が使っている Kazakiri しかヒットしないし、パーカーのものでも選択肢が限られている。なので、パーカーは公式サイトからリンクされている EC サイトを見ていたのだが、送料を含めて5,000円以上のコストがかかるので手を出す気になれない。あと、Etsy ではイギリスやカナダの安い製品があって、いかにも初心者向けの量産品という感じなのだが、それはいい。初心者なんだから。でも、本体価格が1,000円でも shipping が2,000円だと言われると買う気がしなくなる。いや、ロジスティクスの勉強もしてる立場で、物流のコストが無駄だとは思わない。けれど、正味の額面として何倍にもなると買う気がしなくなるのは、消費者としてどうしようもない心理というものであろう。あと、au の利用者として au Pay マーケットでも物色してみたが、あそこに出ている商品はことごとく高い。アマゾンで売ってる値段の平均して倍はふっかけられてるので、まぁロクでもないモールだと思う。レンタル・サーバでもスマートフォンのアクセサリでも言えることだが、キャリアの関連サービスは簡単に言えば情弱向けなのだろう。あと、eBay からの輸入を代行する「せかいもん」というサイトも見てみたが、大半の剃刀は「輸入できない可能性があります」というアラートが出ていて不安がある。それに、殆どの商品は輸送料金が「出荷時に確定します」となっていて、これではロシアン・ルーレットだ。ドイツから出品されている shavette に至っては、商品ページすらアクセスできない。それなら検索結果に出すなよ。上場企業のくせにクズみたいなシステム実装しやがって。俺が年収5,000万くらいで CTO やってやろうか?

ということで、当面のあいだ本体は Kazakiri を使い続けて、ブレードだけは色々と試してゆく予定だ。さきほども、Astra と Personna の刃を注文したところだ。

なお、髭剃り愛好家のフォーラムを見ていると、パーカーの商品レビューで常に話題となるのがハンドルの重量であり、shavette では最も重いと言われている Parker SRX という 2.1 oz (59.534 g) のハンドルがいいと色々な人が言っている(ちなみに、僕が使っているタイプの Kazakiri の本体は 42 g、そして大多数のハンドルはステンレス製でも木製でも 50 g 前後だ)。僕も使ってみたいとは思うけれど、しかし原理的なポイントを押さえていくと、そう過度にこだわる必要もないのかなと思う。

理由は、二つある。第一に、フォーラムでも言われていることだが、剃刀はどのみち自分の手で肌への圧力をコントロールしなくては正しく使えない道具なのであるから、剃刀が重かろうと軽かろうと顔へ当てる強さを巧く制御すればいいのであって、プロはもともと剃刀の重量だけに頼る剃り方なんてしない。そして第二に、剃刀の重さなんて、そもそも自分自身の腕の重量に比べたら無視していい誤差みたいなものでしかないだろう。重さに頼って剃刀を顔に落とすというなら、最も効果的な方法は、自分の腕の力を抜いて腕そのものの重さで切ることだ。重さがポイントであるなら、理容師が他の有効な方法なんて使わない筈である(まさか剃刀の本体に錘を付ける人なんていまい)。

それから、冒頭では幾つかの通販サイトを眺めた感想を書いたのだが、色々と見ていて思うのは、理容室向けの shavette は価格設定が安いということだ。プロ用なのだからビンテージと変わらないくらい数万円するのが普通なのかと思っていたら、eBay でも Amazon.com でも、理容師向けに販売されている shavette は disposal 扱いとして2,000円以下のものが多く出ている。寧ろ DOVO などの数万円もする shavette の方が例外的であり、さほど材質も性能も変わらないが桁違いに高いという印象を受けた。straight razor なら刃の加工も手間や技術がかかってるから数万円というのは分かるが、shavette で数万円というのは、せいぜいハンドルがべっ甲とかそういう贅沢品だからだろう。そもそも、現地で1,000円くらいで売ってる剃刀を、通販サイトで輸入して5,000円とかで買う気にはなれんよ。それから、アメリカでは流行していると言っても一部にとどまっていて、あまり評価の高いメーカーはないようだ。圧倒的に支持されているのは、髭の文化があるからか中東やインドといったアジア圏であり、もちろん日本のメーカーも強く支持されていて、たいていの海外の剃刀専門の通販サイトにはフェザー安全剃刀の製品がラインナップされている。ということで、無理に高い商品を買わなくても別にいいような気がするので、やはり Kazakiri で暫く慣れていけないだろうか。

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