Scribble at 2024-09-20 14:17:24 Last modified: unmodified

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例えば、僕は団塊ジュニア世代なんですけど、僕の世代の同級生はほぼ就職しています。でも、人口ピラミッドから考えると、就職すると団塊の世代が上にいるのでポストが空かないんです。だから、出世もできないし、給料も上がらない。

堀江貴文「だから団塊ジュニアは出世ができない」

団塊ジュニアが出世できない原因とやらに関わる内容は、上で引用した箇所だけだ。クリックベイトとまでは言えないかもしれないが、これは殆ど中身のない記事で、なんでもかんでも短絡的な算数の話にすればいいという、数理モデルに足元をすくわれる典型的な「自称理系」の思考パターンだ。自分が数式を弄んでいるだけで何か客観的で形式的な議論をしていると思い込み、実は偏見を仮定して推論しているという自覚がない人々に多いパターンだ。

刑務所にぶち込まれたようなレベルの経営をしていた人間にはわからないかもしれないが、昇進に該当するポストというものは、世代など関係なくもともと下の職位に従事している人材の数に対して少ないのが当然だ。こんなことは、団塊ジュニアだろうと Z 世代だろうと定性的な条件は全く同じである。入社してから退職せずに働いてきた社員が、一人残らず課長になったり部長になるなんて、そんなこと世代に関係なく不可能だ。したがって、特定の世代だけが他の世代よりも大量に人があぶれてしまうという事実があるならともかく、実際にはそんなことは大規模に起きてはいない。それに、同じ世代で昇進のポストが限られていて不足しているとして、昇進させて更に管理職としてがんばってもらいたい人材がたくさんいるなら、ふつうの企業は(そして、そういうことに悩むほど業容が大きいか業績が良い会社ならなおさら)ポストを増やすものである。逆に、昨今のように特定の世代の人材が少なくなっていって、しかも他の世代と比べて特筆するような人材の割合が多くもないなら、逆にポストを減らすであろう。それが普通の企業経営というものだ。

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