Scribble at 2020-03-04 09:48:11 Last modified: 2022-10-02 22:14:29
ビル・ジョイの "An introduction to the C shell" という論文を「テキスト版」と称するバージョンで見たことがある人は僅かでもおられると思うが、これは酷いものである。csh.tcsh.work [追記:2022-10-02 過去に運営していたサイト] で転載させてもらうために使おうとしたが、転記するだけでも面倒な手間がかかるので諦めた。メールや RFC など古典的なテキストのフォーマットと同じく、1行あたり 80 桁以内で改行されているのはいい。こんなことくらいなら置換すればいいだけだからだ。しかし、恐らくは全くデタラメにスペースが単語どうしのあいだに入っていて、意味のある空白なのかどうかをいちいち PDF 版などを照らし合わせながら確定しないといけないのは、どうにも面倒臭い。
もちろん、2BSD などのソース・コードに入っているテキスト・ファイルには、こんなバカげた箇所はない。FreeBSD Foundation のサイトなどで USD (User's Supplementary Documents) のテキスト版として公開されているものだけが、こんなおかしなことになっているようだ。たとえば、4.4 BSD (June, 1993) の "USD4" として公開されている(https://docs.freebsd.org/44doc/)。
なお、この論文は PDF 版が色々なところで配布されているが、これを Acrobat Reader DC や Acrobat Pro DC などで「テキスト出力(アクセシブル)」すると、多くの行末で文字が抜け落ちるという問題があるため、安易にテキスト出力したものを機械的に置換処理して整形するだけでウェブ・ページのソースに使えるわけではない。