Scribble at 2021-01-21 12:37:42 Last modified: 2021-01-22 14:14:21

添付画像

「情報システム部」とは言っても、いまのところ僕一人の部署なので僕の個人的なスキルに応じて管掌が決まっていて、それゆえネットワーク管理からサーバ構築からシステム開発からビジュアル・デザインから情報セキュリティから個人情報管理などなど、それなりに広い範囲をカバーしている。そして、弊社のコーポレート・サイトの運用も、SAKURA のクラウドにインスタンスを立ち上げるところからサイトの更新作業まで、弊部(つまり僕)が引き受けている。

そういうわけで、そろそろ弊社のコーポレート・サイトのパフォーマンスについて丁寧に管理して改善していこうと思って、本年度の目標(人事考課の評価に関わる)として弊社の事業を紹介するコンテンツの CTR を向上させることを掲げている。なにせ、/services/ ディレクトリ以下のコンテンツについては、いまの CTR は年間の実績としてゼロである。つまり検索エンジンの結果ページから事業紹介のページへアクセスしてきた impression を母数として、そのページにある要素を何か一つでもクリックすれば CTR はゼロ以上になるのだから、CTR = 0 ということは遷移率ゼロであり、他のコンテンツを全く見てもらえないということでもある(ちなみに年間の impression は 570 あるが、これもこれで少ない数字だ)。これはコーポレート・サイトの機能としては不十分だと言わざるを得ない。

もちろん、Google の検索結果に会社概要や問い合わせフォームなど、ユーザが目当てとするコンテンツのリンクが表示されていて、そこへ直にアクセスできればユーザにとって目的が果たせているというなら CTR = 0 でも結果としてコーポレート・サイトの機能は果たせていることになるが、自分自身でサイトを運営している立場で言えば、単に大半のユーザが大して滞留もせずに直帰している可能性の方が高い。実際、コンテンツ・マーケティングの観点では「利用するに値しない」と言えるほど貧弱なコンテンツしか無いのは事実だし、そもそもサービス名で検索してアクセスしてきたユーザの CTR がゼロということは、サービスの紹介をした上で実際の運営サイトへのリンクなり問い合わせフォームなり LP なりに誘導できていないということは明らかだからだ。

それから、パフォーマンスの点でも改善の余地が多いサイトなのだが、これまで他人が「デザイン」したと言い張っていたために手を加えていないなかった不満が山ほどあるので、この機会に殆どリニューアルしてしまおうと思っている。特に、コンテンツ・マーケティングとしては「会社案内以上、LP 未満」というくらいのコンテンツを掲載して、LP やサービス・サイトへ誘導する機能を向上させたいし、単純に情報設計なりプレゼンテーションとしても不満があるところを改善したい。その一例として、上記のようなグラフィック要素を挙げよう。

もうデザインした本人もコーディングした本人もいなくなった(それこそ事業部ごと消失した)ので、いまでは何を好きに言ってもヘソを曲げる人間などいないから言うが、こういう下らない英語のフレーズを散りばめたページ要素は、先にも花王のブランド・サイトでも指摘したことだが、多少は英語の分かる人間からすると幼稚としか言いようがない。それに、日本人に向けて制作されているサイトなのだから、"Services" とグラフィックで表記するなら title 属性に「サービス・事業紹介」のように書くことが望ましい(こんなことをナショナリズムと混同するような馬鹿は、客であれデザイナーであれ相手にしなくてもいい。そして、実はそういう人々を切り捨てたところで取引関係やシェアが有意に小さくなるわけでもないのだ)。

それから、ボカしてあるから分からない筈だが、画像テキストのタイトルの下には「サービスを『全社員』が常に意識」するなどと高らかに宣言されているわけだが、実際にはプロフィット(金儲け)部門の事業紹介がコンテンツなので、この「全社員」に僕らのようなバック・オフィス系の人員は含まれていないということになる。社員ではないかのように除外された管理系の人間だから腹を立てているわけでもないが、これは論理的な(つまり、筋道が通っていて納得のゆく)プレゼンテーションというものではない。それに、他社のコーポレート・サイトにアクセスしてくる人というのは、取引相手の業容を確認するといった目的をもっている管理系の人員だったり、あるいは制作部門でもディレクターだったりするわけなので、このような表現に違和感を覚えないかもしれない営業やデザインの人間だとは限らない。

他にも、現状では Schema すらないとか、言い出せば切りがないので、もうこれはリニューアルしてしまうほうがいい。それに、当社ではコーポレート・サイトをデザインした人間が退職したり、事業所を移転すると、その機会にコーポレート・サイトをリニューアルすることが多いので、弊部でリニューアルすると言っても反対は出にくい。ただ、ビジュアル・デザインについては専門のデザイナーに任せるべきだという意見は出ると思うので、そのあたりは社内でも調整が必要だろう。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook