2021年04月28日に初出の投稿

Last modified: 2021-04-28

Windows Update(ときどき "Microsoft Update" という呼称も使うが、公式にどちらを使っているのか知らない)の4月版が適用されてから、Microsoft Edge の起動が非常に速くなって、これはこれでひとまず快適だ。ウェブ・ページの表示は個々の場合に応じて、ソースのファイルサイズとか、読み込んでいる画像ファイルの数やファイルサイズ、それから何度か指摘しているように擬似的な DOM を展開して表示する JavaScript のライブラリなどのパフォーマンスによって異なるから、一概には言えない。だが WWW ブラウザの起動が無条件に速くなったのは、作業を始めるにあたって良い印象を受ける。

確かに、このような場合によくあるのは Windows が起動するときにアプリケーションのコンポーネントの一部を先に起動させているという仕組みだ。Microsoft Edge がそういう仕組を導入したのかどうかは知らないが、そういう常駐プロセスがマシンの情報やマシンで扱っているデータを勝手に盗み取らない限りは、それなりに評価できる。ただ、もしそうなら手続き上の問題は残る。たとえエンド・ユーザの情報を利用していないとしても、OS の基本的な機能を提供する Windows サービスのプロセスでもないアプリケーションを勝手に起動するのだから、オプト・インは必要だろう。

もし今回のアップデートが、そのようなプロセスを使わずに Chromium エンジンの改善や向上による成果であれば、単純に称賛するべきことなのだろう。とかく最近のデスクトップ・アプリケーションはハードウェアの買い替えが頻繁にできないにも関わらず、アップデートするたびに起動も操作中の処理も重くなってゆき、Adobe のソフトウェアが昔からそうであるように、アプリケーションの終了動作すら重くて落ちることがある。正直、アプリケーションを起動したり使っている体感としては、20年前の使い勝手と比べて逆に悪化していると思っていて、その点だけについて言えばソフトウェア産業のパフォーマンスは「退化」していると言わざるをえない。

僕が思うには、その根本的な理由は明白だ。それは、〈アプリケーションの起動〉というプロセスを一つの〈機能〉として考えて設計していないからである。作業環境をセット・アップするまでのプロセスにも、多くの段階がある。エンド・ユーザはデスクトップのアイコンをクリックするだけで事足りるが、コンピュータの側では、そんなわけにはいかない。八百屋でも、客に「あれ頂戴」と言われたら、店頭に並べてあるキャベツを取り上げて新聞紙にくるみ、客の買い物かごへ入れてあげるか客に手渡して、代金を受け取って釣り銭を計算して渡し、挨拶か適当な愛想を振りまくくらいの応答が必要だ(日本の物書きが『コロナ時代を生きる哲学』なんてクズのようなタイトルの本を書くときでも、コンピュータのアプリケーションが起動するプロセスに比べて〈少しは〉手間がかかるのだろう)。

なお、最近の Microsoft Edge で変わった(そして改悪だと思う)ように思えるのが、SSL サーバ証明書を確認し辛くなったということだ。これまではアドレス・バーの左端をクリックして、証明書に関するメニューを直感的にすぐクリックして確認できたのだが、最近になって SSL サーバ証明書のメニューが「セキュリティで保護されています」などという、メニュー項目とは思えない箇所をクリックしたあとの画面で右上の小さなアイコンになってしまい、直感的にはそれが〈押せるように見えない〉(証明書に関するメニューだというカテゴリー表示用のインジケータにしか見えない)というプアな UI デザインのせいで、すぐに操作できなくなってしまった。こんな操作は毎日のようにやっているわけではないので、いちど「ああそうか」と思っても、他にやってる仕事や作業なんて山程あるわけで、数日もすれば忘れてしまい、再び迷うこととなる。これは、僕が耄碌しているせいではなく UI 設計が間違っているのだ。

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