Scribble at 2023-12-01 08:46:01 Last modified: unmodified

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ほかにも成果が出ないのに10年近くも続けられ、今も同様の方針が続く経済政策である「アベノミクス」の問題もあるが、それもこれも、旧統一教会など安倍元首相が遺した負の遺産を解決しないことには、実現しない。岸田首相には政権浮揚、ひいては日本の将来のためにも、自民党に蔓延する安倍的なものと決別し、党内の膿を出し切ってもらいたい。

GDP日本4位転落は岸田首相のせいではない…言ってはいけない日本衰退の根本原因とは

産経どころか朝日ですら故安倍晋三元首相の印象を増幅して、或る種の思想家みたいに扱ってるんだけど、そんなことはない。政治家、しかもセンセーショナルな話題を提供した人物を必要以上に詮索したり話題にするのは単なるマスコミの性癖にすぎない。始皇帝、卑弥呼、徳川家康、ナポレオン、チャーチル、ヒトラー、オバマなどなど、世界史の教科書や子供が読む偉人伝に登場するのは、はっきり言って殆どラノベと大差ない過剰に詳しくあるいは脚色されて描かれた人々であって、正確かつ冷静な歴史学という観点では、そうした読み物やマスコミの取り上げ方は昔から常に瓦版的であり過大評価である。

これは、現代の因子分析など初等的な知見を学んでいれば誰でも理解できる話だ。つまり、人の未熟な認知能力では sine qua non(それがなければ起きなかったであろう)という意味での必要条件を、何かが起きた原因と取り違える傾向があり、マスコミやインチキ商品の営業マンやカルトの先導者などは、そういう錯覚を利用して人を説得したり愚劣な本を販売しようとする。しかし、たとえば風邪が他人から感染するためには風邪のウイルスが飛散する際に空気中を舞うという意味で空気は必要だが、だからといって空気が風邪の原因であるなどと言う人はいない。

よって、上記のような記事もまた一人の政治家の事績を過大に評価している疑いがあろう。もちろん、だからといって、物事は複雑であるから一つを解決したり潰しても大して効果はなく云々などと、達観したようでいて実際には対策を採るべき効果的な目標が分かっていない、日本の多くの社会科学者どもの言い訳と同じになってはいけない。

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