Scribble at 2024-06-12 20:48:16 Last modified: 2024-06-12 20:58:17

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レビューブック 管理栄養士 2021

長らく栄養とか生理(身体)について関心が低かったので、こういう本を買って読んだり、あるいは栄養素の一覧表みたいなポスターも買って壁に貼り付けたりしている。なかでも、栄養学全般については上のようなレビューブックと呼ばれる資格試験のテキストが便利だ。この他にも『管理栄養士・栄養士必携』という本もあるが、こちらは資料集という体裁なので、一緒に利用するとよいだろう。

ただ、このレビューブックは管理栄養士、つまり病院や学校で患者や生徒の栄養状態を管理するという職務に必要な知識を網羅しているため、食事の栄養バランスについて心得ておくという用途ではオーバー・スペックな知識もある。たとえば、法制度や社会政策などはひとまず関係ないし、本書の 1/3 を占める人体の構造や疾病についても、栄養学を知りたいのに癌の話なんかで脅されても不愉快だ。それから、こういう本を読んで学ぼうという人間が「栄養教育論」を学ぶ必要はないと思うし(僕は他人に教えるつもりはない)、臨床栄養学も癌だの摂食障害だのという話ばかりだ。

もちろん、そういう事態にならないように敢えて致命的なケースやアプローチも知っておくことは有益かもしれないが、さりとて健康な人間が癌のことばかり詳しくて不安を持ち続けるなんて、逆にストレスで病気になると思う。情報セキュリティや個人情報の保護でもそうだ。Chief Privacy Officer (しかも「有能な」)を名乗っていてこう言うのはおかしいかもしれないが、実際のところ、企業の資産なんてメールだろうと画像データだろうと、大半がカスでクズだ。紙一枚が無くなり、パソコン1台が壊れたていどで事業が立ち行かなくなるなんていう SPOF な配置や管理をしている事自体が愚かなのである。Dropbox に預けているファイルの半分が消失してもいいというくらい、仕事なんて適当にやればいいのである。そんなもん、CIA やアメリカ空軍じゃあるまいし。

それから、教養としてこういう本を読む場合は、最新版を無理に買う必要はない。安く手に入る古い版でも、素養としてだけなら十分だ。簡単に言えば、栄養学なんて学問としては赤ん坊の段階と言っていいわけで、既存の関連する分野から実験や研究の方法を借りてなんとか「科学」なり「学問」の体裁を取り繕っているものの、実際のところ生理学や疫学や生化学の研究者が暇潰しに参入できるていどのレベルしか無い。その証拠に、いまだにコーヒーは体にいいか悪いかなんていう記事が大手のオンライン・メディアにすら出る始末で、それを否定も肯定もできないし、「場合による」と明言することもできないというのが実情なのだ(なぜなら、その「場合」を特定できないからだ)。ということで、栄養学そのものから何か従来の知見をひっくり返したり、あるいは力強く前進させるような成果は期待できないのであって、関連する分野の進展を取り込むことで何とか学問としての体裁を保っていると言ったほうがいい。たぶん、10年や20年前の本を読もうと、何か致命的におかしなことが書かれているとは思えない。だが、それは数学のように厳格な証明を経た堅固な定理のようなものが書かれているからではなく、はっきり言えば生理学や生化学の中から手堅い成果をコピペしているだけの学問だからなのだ。

もちろん、そういう現状は本来の栄養学の姿ではないだろうと思う。でなければ、(フェミニストならカンカンに怒ると思うが)いつまで経っても料理学校や女子大だけで教えていればいい、やや高尚な家事手伝いの知恵みたいな扱いで終わってしまう。それは、もちろん本意ではなかろう。

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