Scribble at 2023-08-14 22:00:47 Last modified: unmodified

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信用調査会社の帝国データバンクによると、ビッグモーターの2022年9月期の売上高は推定約5800億円。一定の現預金を保有しており、すぐに資金繰りに行き詰まる可能性は低いとされている。

ビッグモーター借入金90億円借り換え、複数の銀行が応じず…再建に向けた抜本対策見られず

銀行がロール・オーバーを認めずに手を引いちゃったら、いくら内部留保があろうと時間の問題だよ。それに、売上高なんて数字だけで会社に資金が豊富にあるかのような錯覚を起こさせる書き方はよくないな。売上高なんていくらあっても会社が黒字倒産する事例でもわかるように、額面だけの数字なんて会社の実態とは関係ないんだよ。利益率が 1% しかなければ、いくら6,000億円の売上があっても、手元には60億円しか残らないってことなんだから、そんなもん買掛金の支払いや銀行の利息や給料を払ってたら、すぐになくなってしまう。簡単に計算してみよう。ビッグモーターは社員が6,000人弱という計算しやすい数になってるから、人件費だけを取り上げても60億円のキャッシュで何ヶ月分になるだろうか。標準的な計算だと社会保険の折半した額面だとか、会社全体に配賦している事業所の家賃や光熱費などを考え入れると、だいたい社員一人を雇用するのにかかるコストは、給与を含めて一人あたり平均して一ヶ月に70万円弱と見做されている。よく、固定費や限界利益率の雑な計算で、「おまえたちは100万円稼がないといけない」なんて話をすることがあるのは、これが理由だ。あとの30万円は、もちろん直に利益を稼いでいないバック・オフィスの人件費とか、役員とか監査役とかのコストを一人あたりの売上目標に割り振ったり、もちろん利益を残さないといけないので、それも足しているわけだ。ということなので、6,000人の社員について、一ヶ月あたりの一人分のコストを計算しやすいように100万円だとして掛け算すれば・・・おわかりのように60億円だと一ヶ月の人件費にしかならないのだ。

よって、ビッグモーターがこれまでの年月にわたって積み上げてきた内部留保がどれだけあるのかはわからないが、10倍の600億円を積み上げていたとしても、10ヶ月分である。もちろん他にも支払いのコストはあるから、実際には半年くらいだ。前にも書いたように、ビッグモーターの社員は転職の準備を始めたり失業保険の受け取り方を調べておいた方がいい。

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