Scribble at 2023-08-14 10:22:07 Last modified: 2023-08-14 14:33:51
こういう脈絡で使う "private" という言葉の意味合いが狭いという事実はわかるにしても、やはり企業で情報セキュリティなり情報資産の保護を担当している立場からすると、パブリック・クラウドの Azure を使ってて private という言葉を使われても、にわかに信用するわけにはいかない。いまでも多くの企業で、それこそ "private cloud" が構築・運用されている事実からして、そういうパブリック・クラウドには、やはり情報の保護という目的からすれば限界があるということだ。
法律だろうと裏社会との関係だろうと、内部犯行によって顧客のデータを他社あるいは他国に売り渡すようなやつがクラウドの運用側にいないなんて保証はできないし、そして(あらゆる違法行為にも言えるが)犯罪をやめせる手段なんて実は存在しない。社員の待遇とか法律とか、あるいは「おいた」すると住吉会のおにーさんがやってきて、東京湾にコンクリート詰めにされて捨てられるよなんて理屈は、牽制にはなっても、それでもやろうとする人間を思いとどまらせる完全な手段ではないのだ。
したがって、同じ話をもう少し展開すると、「核の抑止効果」というものは外交が成立している限られた状況でしか意味を為さないのであって、そもそも外交が成立しなくなった相手が核を使おうとする意欲を止めさせる力はないのである。いわゆる「パワーポリティクス」を語るだけで、なにやら政治の「リアリティ」だの「現実」だのを分かってるかのような、落合信彦づらしたバカが政治評論家にも多いが、あんなものは平和だから議論できるお喋りにすぎない。