Scribble at 2020-06-01 14:11:34 Last modified: 2020-06-01 19:26:49

アルファベットブロック体書き方指導の現状

『えいごハウス aplus』という英語教室の方が福井県鯖江市の中学校で指導されているというアルファベットの書き方を紹介している。ブログ記事の筆者が書いている通り、こんなものは本当に英語を実生活で使っている人々からすればナンセンス以外の何物でもない。そして、こんな(それこそ僕に言わせれば「自意識」としか思えないパフォーマンスだけの)英語教育をしている限り、鯖江からまともに英語を使って仕事なり学問なり、あるいは生活ができる人間は育たないだろうと思う。それとも、日本人のくせにニューヨークの街角でメモをとっているアメリカ人に、"Your spelling looks weird. This English letter must be written like this. Take a closer look at my figure." とか言うのかね。近松門左衛門や CA の社長(どちらも鯖江の出身らしい)もびっくりだな。

他のブログでも紹介されているように、長野県でも似たようなどうでもいいことを必死になって教師が教えているらしい。実際に英語を使って生活している人間なら、そんなことが馬鹿げているのは実感として知っている筈だし、もちろんそんな事項は文科省の指導要項にも書かれていないだろう。したがって、水に話しかけて道徳教育をしている河内長野や西宮のキチガイ教師たちと同じく、初等・中等教育に携わっていて専門的な知識を欠いた教職員というのは、要するに学校教育課程の知識と指導要項の解釈、それから狭い教育経験で得たノウハウという属人的な情報だけに頼って授業ノートという名前の経験を分厚くしていくような人々なので、やはり教育というものの重要性、そして現行の教育の重大な脆弱性を改めて実感する。

ただ、このような事例から「『聞く』『話す』の英語の勉強に時間を使った方が今後のグローバル化の時代に対応できると思っています!」(https://ameblo.jp/risshischool-ueda/entry-12161810382.html)と語るのも、これまた英会話《しか知らない》人々の臆見というものである。会話だけできればいいのは、はっきり言えばアメリカの僻地で生活しているような人々、つまり何らかの行政事務に必要な書類を年に一度くらい読んだり提出すれば事が足りるような人たちだけである。アメリカの都市で仕事をするなら、読み書きできなくては話にならない。英語にも明らかに表現とか単語の使い分けによる「書き言葉」というものがあるからだ。よって、アメリカで20年ほど生活していようと、そういう必要に迫られない生活(アメリカではとりわけ少数派と言える専業主婦とか)をしていた人々が英会話教室なんかを日本でやり始めると、更に酷い偏見が子供たちに刷り込まれてしまうのである。しかも、この段落で言及してるブログ記事を書いてる人って「EM農法」なんていう偽科学の信者じゃないか。

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