Scribble at 2023-06-16 12:57:26 Last modified: unmodified

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ギルバートとリンチによる CAP 定理の証明を述べた論文はクローズドなのだが、彼らは他にも "Perspectives on the CAP Theorem" という論説を公表していて、こちらは Creative Commons でも CC BY-NC-SA 3.0 というライセンスを採用しているので、翻訳を公開できる。というわけで、昨日から少しずつ訳しているのだけれど、どうも面倒なことになっている。

僕は翻訳するときに、たいてい元の文章が PDF やウェブ・ページとして公開されているなら、そこからテキストをエディタにペーストして、エディタ上で翻訳の文章を書いている。こうすれば、PDF やウェブ・ページに印をつけられるわけでもなし(PDF には「しおり」という機能があるけれど、面倒臭い)、翻訳が終わったところから消していけば、どこまで訳したかは簡単にわかる。そして、印がない原文だけで作業している場合とは違って、訳すべき段落を取り違えたり欠落させてしまうといった間違いもない。

ただ、このギルバートとリンチの PDF は、テキストをエディタにペーストすると単語どうしのスペースが全てなくなってしまう。日本の国家官僚がサイトに出している PDF の多くが、テキストをエディタにペーストするとゴミが山のように出てきて使い物にならない(たとえば同じフレーズが10回ずつ繰り返されたりする)のは知られているが、テキストをペーストするとスペースがなくなるという事例は始めてだ。これは PDF を制作したソフトウェアが何か特殊なものなのだろうか。ともかく、テキストをペーストするという方法は使えないので、PDF を表示しながら訳すという面倒臭いことになる。

こういうのがあると、やっぱり紙に印刷したくなるんだよな。全てデジタルでいいなんて、ほんとうに幸運な状況で作業してる人間の偏見だと思うよ。

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