Scribble at 2022-10-11 12:19:28 Last modified: 2022-10-11 16:17:48
よいポイントを議論していると思う。VR もまた、現在はプラットフォーム戦争の道具であって、要するにアプリケーションを使わせるお膳立てとか、広告を効果的に見せたり体験させるための芝居小屋を作っているにすぎない。日本人の多くのロボット工学者(産業ロボットの人々はそうでもない)がいつまでたっても「ガンダムを作る」とか「人の似姿を作る」とかバカげたアイデアを追いかけて世界標準の理論や実装に追いつけないのと同じく、VR においても漫画の転生系みたいなことばっか追いかけてる連中がいて、メタバースなんていう劣化 MMORPG としか言いようがないサービスなんて、その典型だと思う。こういう連中は、自分の手を動かすとクソみたいなアバターの手が動くなんていう致命的にくだらない技術の実現にやっきだが、それは VR が有効である価値を何も理解していない証拠だ。
極端なことを言えば、全身が麻痺している人とプロのテニス・プレイヤーが互角に競技できるような、質の異なる時空間をヴァーチャルに(事実上で)生み出すことが VR の価値であり効用であろう。手を動かせる者がアバターの手を同じように動かせるなんて、そんなクズみたいな技術は何の価値もない、何十年もまえから実用化されているモーション・グラフィックスの応用にすぎない。そういう意味で、『ソード・アート・オンライン』に登場する技術の方が VR の有効性を示すのに良い喩えになろう。
それに対してイカサマ VR を売り歩いてるのが業界の実情だと思うし、そういう「売り歩いている」人々と無関係ではないから迂闊なことは言えないが、マーケティングや広告にしても、VR では別のやりようがあると思うんだよね。現実の人の生態とか生理を CG で再現するなんて話だと、底が浅いし、ビジネスとしても先が知れてると思う。人工知能についても言えることだと思うけど、ヒトなんていうクソみたいな生物種をバーチャルに再現する価値なんて、本当にあるのかね。何かというとヒトを基準にして再現するとか存続することを前提に話をするんだけど、何かの神話とか『地球(テラ)へ…』とかの読みすぎじゃないの? AI 学者は、シンギュラリティなんて話をする暇があったら、とっとと人類なんて無視して進展するような技術を生み出すべきだよ。