Scribble at 2020-10-03 22:05:32 Last modified: unmodified

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歩数計

2016年の3月半ばから使わせてもらっていた歩数計のアプリケーションなのだが、この10月から利用を止めることにした。幾つか理由がある。

まず、僕は殆どのアプリケーションのプッシュ通知を無効にしていて、アプリケーションのアップデート情報に気づかない。すると、アプリケーションのアクセスに関するパーミッションが変更されたり、利用規約が改定された場合、こちらのオプト・インがないと動作しないという仕様のアプリケーションでは、動作していないまま何日も気づかないということが起きる。このアプリケーションも、9月に何かのアップデートで僕のオプト・インがないまま停止しており、約一か月分の歩数が全く記録できていなかった。もちろん、アップデート情報を頻繁に見たり、あるいはアプリケーション自体を頻繁に起動しないから気づかなかったわけだが、この手の常駐アプリは毎日のように起動して記録を見るようなものとも言い切れないだろう(ダイエットで、わざわざ毎日の記録を眺めるということ自体がモチベーションの維持につながるといいう考え方もあるようだが、僕はダイエットのためだけに歩数計を使っているわけではない)。なんにしても、僕のスマートフォンの使い方では、こうした問題が今後も起きる可能性があるため、記録が停止するアプリケーションに依存して健康状態を管理するのは愚かなことだと判断した。

第二に、このアプリケーションには「省エネモード」というのがあるのだが、これを有効にすると歩数が正確に記録できないどころか、完全に記録がゼロになってしまう。正確も不正確もなく、単に記録していないのである。この機能を有効にしてしばらく放置していた間も、結局は記録がない。これでは、何か設定を変えるたびに数時間おきに記録を確認しないと、最低でも設定を変更した当日の記録は台無しになってしまう。そんなことなら、最初から歩数計として売っている専用の機器を(しょせんは数千円くらいで買えるのだから)買った方が信頼性は高いのだろう。

そして第三に、幾つかのトラブルがあって記録が残せていないという事例が増えてきてから考え直してみると、僕は歩数計のアプリケーションをダイエットではなく健康維持のために使ってきた。つまり、僕らのような中年になると運動不足の人が多くなり、そのような状況が続くと体調が崩れたり何らかの病気にかかりやすいとされる。とりわけ、現代では癌のような病気でさえ「生活習慣病」だと言われるほど、生活習慣の影響が大きいとされるので、よく言われることだが毎日8,000歩くらいは歩こうとか、歩き方にしても強弱をつけてインターバルを挟んだ20分ごとに早歩きしようとか、そういうことが色々と言われている。もちろん、社会科学や疫学の素養があれば久山町研究などは知っている人も多いだろう。そして、4年ほど歩数計のアプリケーションを使ってきて、だいたいどこからどこまで行けばどれくらい歩いたことになるのかという当たりを付けられるようになってきた。ちなみに、僕の自宅から会社まで徒歩で往復すると、8,000歩を大きく超えて逆に歩きすぎである。よって、昨年の後半からは京阪に乗ることも多かった。実際、大学院時代の指導教官のお一人で、歩くのが好きで逆に関節を痛めてしまい、高齢になってから殆ど歩けなくなった方もおられたという。体にいいからというだけで極端なことをしても逆効果なのは、ウォーキングだろうとサプリメントだろうとメンタルに関わることだろうと同じであろう。

ということで、恐らく1日のうちで何をすれば「8,000歩」に相当する徒歩なりカロリー消費を実現できるかという想定ができるようになったのだから、正確に8,000歩に数十歩足りないだの逆に数百歩は歩き過ぎたのと一喜一憂することに疫学的な意味はない。結局は、習慣づけができるまでの補助的な手段にすぎないだろうと思う。

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