Scribble at 2025-01-11 10:31:58 Last modified: 2025-01-11 10:39:33

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「ソーシャルネットワークにおける気化冷却効果」とは、貢献度の高いメンバーがコミュニティから得るものがないせいで抜けた結果、質の低いメンバーばかりが流入するようになってコミュニティ全体の質が低下する現象のこと。この気化冷却効果の4つの要素をまとめたブログ記事が公開されています。

貢献者がコミュニティから得るものがなくて離脱し全体の質が雪だるま式に低下する「気化冷却効果」

よく社会学や社会科学の低レベルな著作を揶揄するのに、「派手な、あるいは特殊なことがらに名前を付けるだけの議論」という言い方をする。上記も、その一つだ。これまでにオンライン・コミュニティについて研究されてきた社会心理学や経営組織論やグループ・ダイナミクスやゲーム理論(オークション理論)という分野があって、色々な知見が積み上がっているというのに、この手の素人はまったく勉強もせずに一人で世紀の大発見をしたつもりで、こんな記事を書いているのだろう。こういう恥知らずな「ライター」とか「ブロガー」と呼ばれる連中がオンラインの議論をリードしていた頃は、やれアルファ・ブロガーだのと学識のない連中が暇潰しの読書で得た情報を撒き散らすだけで文化人ヅラできたのだが、それはせいぜい10年以上も前の話だ。しかも、昨今はオンラインのリソースで知ったことをコピペするような連中が大半なので、同じくコピペの応用である生成 AI に勝てるわけがない。検索しても見つからない、真の見識や知性の成果というものは、やはり一定の研鑽を経た者(必ずしも学歴のことを言っているわけではない)しか手にすることができないものなのだ。

したがって、このような組織や集団の動きを2025年になって「発見」したかのような人物の議論に(悪意はなくても)幻惑されることなく、本当にグループや組織の健全な構築・維持・発展に寄与したいと思っているなら、ちゃんと学問なり経験として積み上がっている成果に学ぶべきであり、学識のないブロガーごとき素人の「大発見」や、彼らの記事を翻訳するだけで「知への貢献」などと思い込んでいる(多少は英語ができても)未熟な人々の成果だけを追いかけるなんていう手抜きを続けても、結局のところ得るものは大してない。

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