Scribble at 2026-06-05 17:36:17 Last modified: unmodified

もともと情報セキュリティや個人情報保護という関連だけでなく、何かの契約書を扱うにあたっては GMO サインのような電子契約サービスだとか電子認証のサービスを利用してきたので、実質的には企業法務の一部を担ってきた。それが、このほど3月で役員の一人が退任した機会に、決裁のフローを見直すこととなったらしく、いつのまにか決裁で利用していたオンライン・システムで僕が与信の最終決裁者となっていた。これから上場しようという会社で、ファイナンシャル・リスクの与信を割愛しているのはどうかと思うけれど、ひとまず体裁としては重要なポジションとなってしまったので、あらためて企業法務の概論を学んでいるところだ。とは言っても、あらゆる法務の職能を担うつもりはない。それだったら、基本給は物価と全く連動していない昇給しかないのだから(つまり年金や保険の料率変化で相殺されてしまう。たいていの貧乏人なんてそんなもんだ。おまけに今年からは「子無し税」までかかる)、せめて手当を上乗せしてもらいたいものだ。

企業法務と言う場合、一般的には次のように分類される。

(1) 取引法務(契約書の吟味や締結手続きなど)

(2) 組織法務(株主総会の補助、社内規程の整備や労働法規の遵守など)

(3) 紛争法務(訴訟対応や債権回収など)

(4) 予防法務(内部統制、コンプライアンス、内部通報者への対応など)

僕が担当しているのは、それぞれ部分的にだが (1), (2), (4) となっている。しかも、情報セキュリティや個人情報保護に関わる内容での関与だから、「業務委託基本契約書」の締結にあたっても秘密情報、個人情報、知財などの規定だけをチェックしていて、支払いサイトや業務の種別などは関知しない(というか分からない)。そもそも (1) については電子契約サービスの「システムを理解して操作できる」というスキルによって実務を担っているにすぎず、権限の問題ではない。よって、当たり前だが僕の権限で電子契約を締結することはできない(背任である)から、事前に押印の申請を当事者に通してもらって代表の承認を得てもらっている(契約書は会社どうしのものなので、代表の署名で締結するからだ)。

ただ、僕の権限で出している書類をもあって、それは NDA だ。これは、もともと与信のフローで情報管理や個人情報保護にかかわるリスク管理での決裁権が僕にあるので、書類の宛先は弊社の代表だが、NDA を先方へ送付して署名してもらう手続きは僕が単独で実施しているのだ。もちろん NDA に署名しないふざけた個人事業主やチンピラ会社の与信は決裁を通さないので、本来はそういう相手に仕事を発注してはいけないのだが・・・まぁ色々と事情があって(広告代理店からの「ご指定」という仲良し業者が業界には多い)、必ずしも正しい流れにはなっていないわけだが。

もちろん、実質的に与信の最終決裁者が僕になったからといって、それだけで事実上の法務部を担うつもりはないし、債権の回収や紛争などは(いくら法学部法律学科の出身だからといっても)担当するつもりもない。そういうのはちゃんとお金を払っている顧問弁護士に投げるのがよろしい。なので、これまで担当してきた範囲とさほど変わらず権限だけが重くなったことになるのだが、それはそれなりに丁寧に与信判断を行う必要があるのだろう。おまけにファイナンス上のリスクについては正確なところが分からないので(帝国データバンクのスコアが分かったところで、本当の現在の財務状況、特に財務キャッシュ・フローなんて分からない)、僕が何となく判断できる外形的なところで考える他にないのだろう。

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