Scribble at 2025-02-17 23:41:58 Last modified: 2025-02-19 17:50:50
この StockSun 株式会社という会社の動画は、たまに観ている。もちろん、最大手の広告代理店と20年近くに渡って、ここの小僧が寝小便してた頃からウェブ・コンテンツの制作やサーバの構築やシステム開発に携わってきた人間であっても、こういう人たちから学ぶことはあるんだよね。たとえば「ウェブ・マーケティング」と自称してるネット・ベンチャーの大半が、ただのツール使いであることだとか、流行ってる一部のツールの使い方だけを暇に任せて使い込んでるノウハウだけでコンサルやってるとか、そういうことを最確認できるからだ。僕らって、なかなか自分では馬鹿や恥知らずにはなりきれないじゃん。学歴も地位もあるし。だから、こうやって真顔でアホなことを言う連中を眺めるのは貴重な経験なんだ。ありがとう。パソコンと、しょーもないネット・サービスだけは使いまくってる、未熟で愚かな都内の若者たち。もちろん日本だけに限らずアメリカだろうと中国だろうと同じようなものだし、そもそも営業代理店やマーケティングなんて業種は、80:20 どころか99%は詐欺師か自覚のない嘘つきだらけだ。元 Yahoo! の副社長の本が明快に論じていたように、殆どのマーケティング屋は(自覚があろうとなかろうと)嘘つきである。
簡単な一例を挙げると、ここのチャネルで、確か誰かが「IT業界の職種を全て紹介する」とかいう動画を上げていて、冒頭でほぼ全て知ってるとか網羅してるとか言うわけ。でも、2分ほど喋った後で職種を紹介し始めると、すぐに MECE は無理だとか、抜けがあるかもしれないとか、色々と弁解し始める。つまり、最初に「俺は神だ」と言っておいて、数分後には「俺は人間だ」と言っているようなものだ。こういう、生まれつきでコールド・リーディングやレトリック、つまりは詐術や詭弁の才能がある人っているんだよね。で、たいていは営業マンとか、マーケティング屋とか、ホストとか、AV や芸能プロダクションのスカウトとか、あるいはガチの詐欺師とか、もうちょっとクールな業種だとマッキンゼーとかトーマツとかアクセンチュアのような経営コンサルタントとか、とにかく口八丁で稼ぐ業界に進むのが既定コースだ。しかも、「IT業界」と言っておきながら、実際にはウェブ制作や、せいぜいオープン系の開発といった業界の職種しか知らないらしく、IT業界というのはコンピュータ・サイエンスの学位を持ってて、最低でも離散数学や線形代数や統計学を修めていないと仕事にならないような職種、たとえばデータ・サイエンティストやグラフィック・カードのドライバ開発や通信プロトコルの考案、最近では NTT が光電融合なんてものもやってて、そういう開発をしているような人々のことなんて、まるで知らないのだろう。こんなふうに、馬鹿というのは昔から同じような調子で愚かなことを考えたり話しているので、20年前からネット・ベンチャーを「ITベンチャー」などと自称したり、ウェブ制作の会社を「IT企業」と言ってみたりと、恥ずかしいことを延々と続ける。そして、彼らは自分たちよりも情報を持っていないか、実はネットやウェブに何の興味もない人々に情報を出して儲けているので、それでも食っていけるのだ。