Scribble at 2018-02-19 16:16:19 Last modified: 2022-09-24 18:07:01
もちろん、この手の話を脊髄反射よろしく即座にアマゾンと関連付けるのは、もういい加減にしたいところだ。アマゾンは単なる競合の一つ(と数えるには、あまりに巨大だが)であって、彼らがあらゆるものを無条件に独占しているわけではない。新刊の文庫本や雑誌のようにオンラインで買ってもリスクが少ないもの、それからアイドルの写真集やエロ漫画や BL 小説のように男女限らずオンラインでぜひ買いたいであろう商品は、もともとオンライン書店が対応するのであれなかれ消費者のシーズとして潜在的にあったのだから、たまたま書店で買うしかないという状況で売れていただけの商品を当てにしているような経営や品揃えに安住することは、アマゾンがあろうとなかろうと事業継続性がない。こういったことを何も考えない書店から店を閉じることになるのは、言ってみればビジネスの世界においては当然のことである。商圏や購買層という条件が何も変わらないという前提で事業を預かるような人は、事業を運営しているだけにすぎず、経営してはいないのだ。