Scribble at 2026-03-03 13:38:02 Last modified: 2026-03-04 07:43:18
さきほどのジャスティン・サンのチャネルでも解説されている内容を、英語の勉強について応用すると、色々なことが言えるはずだ。その一つをご紹介すると、単語を学ぶときに、ほぼ日本だけで出版・販売されているような、単語と語義とを単純に1対1で結びつけるような単語帳だとか、あるいはそのように記入していく単語ノートというものは、受験勉強のように試験にさえ合格すれば後はどうでもいいという人には便利なツールかもしれないが、真面目に英語を勉強する人にとっては避けるべきものである。実際にそういうもので英単語を暗記した人の大半がまともに英語を使えない大人になっているという膨大な事実を見れば分かるように、そのようなツールを使っても、英語で生きる(読書したり映画を観たりするだけでなく、生活したり仕事をする)役には立たない。
英単語を習得するということは、その言葉でもって何かを理解したり考えたりメッセージを発するという行動や心理のシチュエーションの中で、つまり或る言葉を使うコンテクスト(状況、脈絡、事情)において、その言葉を使う経験を会得するということでもある。親から Pelikan のペンを示されて、これが "pen" だとしか教わらなかった人は、別の機会に Pelikan のペンを誰かに見せられて「これ、どこの製品だろう?」と尋ねられても、たぶん「Pen じゃない?」という妙ちきりんな返答しかできない。日本で発売されている単語帳だけで単語を勉強したような人は、要するにこういう人と同じである。どれだけの語彙を記憶しようと、それらを適正なコンテクストで運用するという経験が欠落しているので、デタラメな英語しか使えなくなる。「ぜひ、英語を教えてください」と相手に言おうとして、"You must teach English." などと無礼なことを言ったりするのだ("I would appreciate it if you could teach me English." くらいがいい)。
したがって、英単語のノートを作るのであれば、文具店で売っている単語ノートは避けた方がよい。こんなものを作って売っている国は、英語ができない人だらけの日本だけである(自慢でもなんでもなく、僕はこういうノートを一度も使ったことはない。辞書を眺めるだけでも、一つの単語に一つの語義だけという事例だけでないのは明白だからだ)。また、例文が一つすら載っていないような単語帳の本を買う必要もない。既に説明したことだが、学校で使う小型の英和辞典、中学レベルなら5万語ていどを収録しているものがあればよい。こういう辞典には「重要語」として★が付いていたり、見出しが大きく太かったりするし、重要な単語には必ず例文が掲載されているから、その例文を拾い出せばよいだけである。そして、例文の中で単語がどのように使われるかを含めて習得するのが有効である。なので、始めは覚えたい単語だけを赤字で書いたりするかもしれないが、慣れてくれば例文をそのまま書くだけで構わない。そして、その例文が「何を言っているか」が素直にわかりさえすれば、その例文に使われている単語も分かっていることになる。