Scribble at 2026-04-13 21:27:53 Last modified: 2026-04-14 09:18:20
これまでどんな権力者も、どんな大富豪も手に入れられなかった「老いない体」。
はたして、私たちはそれを手に入れることができるのでしょうか。
よくあるコタツ記事と同じで、わからないに決まっていることを敢えて疑問文にするのは誰でもできるし、他人を騙しているわけでもない、というわけである。したがって、実はこういう本を書くのは簡単なのだ。不老不死やそれに近い技術や医療が全く実現していなくても書けるからである。そもそも老化について明解な仕組みや原因、それどころか対策が突き止められていれば、世紀の、というか人類史でも例を見ない大ニューズであって、そんな大事件を解説する本が日経BPなんかからインチキ経営本と同列に本屋の店頭へ並ぶわけがないんだよね。それこそ、CNN から NHK あるいはアルジャジーラに至るまで世界中で一斉に報じられることだろう・・・こういうことは、一般的に言って「大人」と呼ばれる精神年齢になるていどに経験や反省を重ねてくると、誰でも考えたら分かることなんだよな。
そして、そういう段階を更に乗り越える哲学者であり、しかも自分自身の死についても一定の議論を展開している立場で眺めると、こういうゴミクズのような本を書く「大阪大学名誉教授」もまた、僕が何年か前に当サイトで公開した書評で述べたように、「シンギュラリティで不老不死になればいいな」という願望だけでシンギュラリティという概念そのものの当否を論じる、気の毒な老齢の科学者たちと同じような人物なのだろうと思う。太古の昔より不老不死を求めてきたのは、著者のように地位や財産を抱えたジジイなんだよ。
あのね、こういう本を読む以前にこれまでなーんにも勉強してこなかった人たちへ教えてあげるけど、オートファジーなんてものは、僕らが大学生の頃には既に名前を知られていてね、仕組みは長らく分からなかったが、ノベール賞を受けた大隅氏の報告は1990年代に広く新聞記事として世に現れていたのだ。現実の科学の研究というものは、そういう長い時間をかけて検証されたり着目されたり評価されたり普及していくものであって、たかだか30年前にやっと仕組みがわかり始めたような分子生物学上の現象を通俗本に書いたくらいで不老不死だのシンギュラリティだのと世迷言を語れるわけがないのだ。こういうことは、別に僕のように科学哲学なんて大学院で研究していなくても、大人の常識として分かることなのである。