Scribble at 2024-10-18 15:21:31 Last modified: unmodified
Hacker News に見慣れないキーワードのブックマークが投稿されていて、upvoting は殆ど付いていないし、コメントも冷やかしといった感じのものばかりだ。たぶん、Hacker News を元ネタにしてる GIGAZINE では、こういう話題は取り上げないだろうから、ここで取り上げておこう。
「世代間の交流」、「大量移動手段の排除」、「生涯学習」、「自然との調和」、「健康と生き甲斐の推奨」といったフレーズを掲げる社会運動というのがアメリカにはもともとあって、社会教育とか地域教育などと呼ばれる。メンタリティとしてはクリスチャンの啓発活動とかに似ているが、必ずしも宗教に関連したり動機づけられているとは限らない。実際、アメリカにはこういう活動の延長に community college というものがあって、これはアイビー・リーグなどに比べたらレベルは低いが、それぞれの地域で学ぼうとする人々の受け皿となっている。日本だと、こういう活動はすぐに左翼かカルトか金融系の詐欺セミナーと結びつけられて、共産党系の団体がやってる「学習」といったキーワードを振り回して『賃労働と資本』の読書会をやりましょうとか、1年で何億円を稼いだ自費出版の著者が教える「次の買いはこれだっ!」とか、あるいはみんなで集団自殺しましょうとか、そういう馬鹿げたものが多いので印象は悪いだろう。まぁ僕に言わせれば日本の大学教師や大学院生がやってる「サバイバル哲学セミナー」とか「中学生と主婦のための哲学」とか「現象学者とともにめぐる癌病棟ツアー」みたいなイベントだって、学術的にも、そして思想としても十分に怪しいし胡散臭いものなのだが、せっかく無能な連中が同じ程度に無能な人々と暇潰しで気持ちよくなってるんだから、いい大人が水を差すのはやめておこう。
ということで、冷笑されてはいるが、上のような活動はライシーアム運動やショトーカ運動のような19世紀から続く社会運動の歴史を背負ったものであって、日本のように上場企業で下請けを散々いじめて金を貯め込んだ連中が定年だか鬱になって長野や山形や愛媛に引っ込んでやってるような、ロハス系の暇つぶしとは次元が異なる。