Scribble at 2021-01-17 13:15:25 Last modified: 2021-01-17 13:17:20

パソコンはそもそもアメリカで生まれたものだし、文字を打つキーボードもタイプライターに起源を持つ西洋文化ですね。そのパソコンが世界的に普及して、いまでは世界中どの国の人々も、パソコンでキーボードを使って文書を制作していると思われます。

縦書きは不便、「エンター」キーは小さい…パソコンで日本語を書く違和感

僕は以前から IME という入力・変換方式で文章を作成するような状況に留め置かれている実態こそ、日本のホワイトカラーの生産性が低いままとなっている原因の一つだと思っていて、別にアメリカの謀略だとまでは思っていないにしても、このままだと「た」という日本の文字は "t + a" という(キーボードで represent しようとすると、どう考えても面倒臭い)入力を必要とする〈ウザい文字〉と見做されるようになり、再び英語を公用語にしようとか言い始める連中が出てくるようになる。こんな自己破壊的な道具を使い続ける民族は、根本的に母国語をないがしろにしているとしか思えない。

だが、僕は上記のような、産経ほど明解にものを言えぬ読売らしいと言えば言えるものの、こういう安っぽいナショナリズムを軽く煽るような文章には全く同意しかねる。なぜなら、コンピュータやアプリケーションの運用すら十分にできないレベルの人間が書く不平不満など、ユーザ・インターフェイスという切実で正確な議論をするには些末すぎてゴミでしかないからだ。僕は、IME の設定をどうにかしろとか、MS Word の UI やら挙動を改善してくれなんてことを言っているわけではないのである。そんなものは、われわれのようなパソコンのヘビーユーザからすれば道端に落ちている犬のクソを拾い上げて側溝へ捨てるような話でしかない。そうではなく、日本語の運用者が IME などという不効率かつ不合理かつ不当な道具を使い続けて文章を制作しなくてはいけないという状況は、下水の中を泳ぐようなものなのだ。

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