Scribble at 2023-10-17 08:07:46 Last modified: unmodified

添付画像

a projection mapping from four dimension to two dimension in style of Claude Bragdon (Bing Image Creator)

https://socks-studio.com/2022/10/23/claude-bragdon-drawings/

物理学には「時空間」という概念があり、古くから両者を図示するような工夫が多くの通俗本で描かれてきた。もちろん、そういうマッピングに数学的な根拠があるのかどうかは怪しい場合も多く、それからベルクソンを始めとする人々の批評でも知られるように、時間を空間的に理解することは一つの偏見であるとも言いうる。要は、空間内の点だとか線として測れる何か(デカルト座標の一つの軸として扱える)のように扱うこと自体、必ずしも時間であるかどうか分からないような何かを数学的にうまく扱えるというだけで時間であるかのように持ち込んでいるだけだというわけである。したがって、時間も含めた「四次元の時空間」を二次元の絵画としてマッピングするという Claude Bragdon の着想についても、その技巧の良し悪しを批評する以前に、その前提をこそ問わなくてはならない。ただ、日本の出版業界なり哲学の教育とか啓発という非常に狭い脈絡でも構わないが、そもそもイラストや図表で「経験論と合理論の対比」みたいな、クズ同然のイラストや図表の良し悪しを議論した事例なんて殆どないし、したがってかような visualization の前提にある仮説とか偏見とか議論も、日本の哲学プロパーは(酒場では喋っているのかもしれないが)まともに論じたことなど殆どない。彼らの「わかりやすい解説」などというものは、しょせん口先だけの善人ぶったポーズにすぎず、哲学者としての真剣な態度ではないということが、この事実だけでも分かるであろう。

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