Scribble at 2024-09-29 19:25:50 Last modified: unmodified

添付画像

クレーマーに「申し訳ありません」と言ってはいけない…ひろゆき「クレーマーを一発で黙らせる最強のフレーズ」

この記事は、実はクレーマーの話は殆ど1ページめだけで、あとは関係のない隣人とのトラブルとかの話が続く。要するに、面倒な相手にどう対処するかという話をしているので、必ずしもビジネスの話題というわけではない。また、ひろゆきのスタンスや意見そのものについて是非を語るような暇潰しなど、企業の部長たるものがわざわざするわけがない。僕らがこの記事から学べることがあるとすれば、このところ色々な書籍とかビジネス雑誌で推奨されていると言っていいような馬鹿げた態度、つまり「クレームから学ぶ」という馬鹿な理屈を企業経営の思考から追放することである。

はっきり言えば、顧客のクレームに学ぶなどという成功事例を語っている書籍や雑誌記事の大半は、大学の経営学部で1年生が学ぶような、典型的な「生存バイアス」でしかない。顧客のクレームをきっかけに企業あるいはサービスを改善して業績を向上させるなんて幸運な出来事が起きる見込みは、世界中で発生しているクレームの件数を母集団として考えたら、たぶん数億件に1件といった割合だろうと思う。そんな見込みの低いラッキーな出来事のためにヘルプ・デスクを初めとするインバウンド体制(ビジネス用語の場合、「インバウンド」とは観光客のことではない。顧客サポートや販促活動における「受電」のことだ)を整えたり、経営方針や事業方針を変更したり考案するなどという暇潰しに時間や労力を使うのは愚行である。

クレームなんてないに越したことはない。クレームによって自社やサービスの欠点や改善点が明らかになるなんてことを期待するべきではない。なぜなら、そういうサービスの使いにくさや欠点などは、たいてい誰も何も言わずにさっさとサービスから退会したりサービスを使わなくなるだけだからだ。品質を改善したりサービスを再設計し続けることが企業としてやるべきことだと分かっているなら、そんなクレームとしてフィードバックしてくれるかどうかに期待するのではなく、サービス・インした直後からきちんと予算を確保してユーザビリティ・テストや UX テストを実施するべきなのである。要するに、自社の品質管理をまともにやっておらず、またそのための投資をするのが面倒臭いとか勿体ないなどという無能な経営こそが、そういう顧客のクレームとしてフィードバックされるまで欠陥があるかもしれない自社のサービスを放置するという愚行を平気で見過ごせるのだ。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook