Scribble at 2023-11-23 21:53:53 Last modified: 2023-11-24 10:44:32

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Email obfuscation: What still works in 2023?

ウェブ・ページに表記しているメール・アドレスを、いまをときめく三流コーダの諸君が活用している「ウェブ・スクレイピング」(落ち葉拾い= harvesting とも言う。失礼な話だ)で集められないように、昔から色々な対抗策がある。テキストではなく画像として表示するだとか、"@" を「アット」だの「[AT]」だのと色々な別名に置き換えるとか、JavaScript で出力するとか、僕も幾つかの方法は使ってきた。でも、いまはそういう obfuscation(難読化)は敢えて実施していない。メール・アドレスを公表していることは事実であるから、名簿屋なり営業代理店なりに収集されることは止められないし、止める必要もないのだ。なぜなら、スパムが送られてくることを防ぐ方が効果的だからである。脅威、つまり世の中からチンピラやバカがいなくならないのと同じで、メールを公開している以上は、悪用を考えて勝手にコピーするような人々や商売を宇宙から根絶することはできない。したがって、僕らがやれることは結果として悪用しても意味がないような状況にする他にないのである。そもそも、メール・アドレスを他人に知られることそのものが嫌なら、当たり前のことだがメール・アドレスを SNS やブログで公開したり、あれこれのオンライン・サービスに ID として登録すること自体が重大な過失であり愚行というものであろう。

で、現在も色々な対抗策が考案されているけれど、どういう対策がどれくらい有効なのかは、正直なところよくわからないのが実情だった。なので、こういうページの統計にどのていどの信憑性があるのはともかく、参考になるのは確かである。中でも、1.3 で説明されているように、メール・アドレスをアンカー・テキストとして表記しないだけでも効果があるという。つまり、A タグの "mailto" 値としてのみメール・アドレスを記述し、アンカー・テキストは「私のメール・アドレス」とか「メールでのお問い合わせはこちら」などと表記するわけである。ちなみに「こちら」とか「これ」といった、文法用語で言えば直示詞(demonstratives)を使ったアンカー・テキストの表記は、古臭いヤコブ・ニールセン的なユーザビリティの戒律では否定されていたが、さてはて、現代の使徒はこういう結果をどのように考えるのであろうか。

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