Scribble at 2022-02-05 12:03:32 Last modified: unmodified

Hacker News で久しぶりにデミング (William Edwards Deming) の名前を見かけた。この人物は戦後の日本でもマネジメントや品質管理について多くの貢献をしていて、日本が高度成長を遂げた後でアメリカの産業界が改めて教えを乞うたといういきさつもある。

ただ、彼の言う「品質」の考え方はたいていにおいて日本では誤解され、煎じ詰めて言えば「低賃金で長時間労働させる」ことで得られるという、まことにブラックな発想に曲解されてしまったきらいがある。確かに高度成長期やバブルの頃の「にじゅうーよじかん、はたらーけますかぁー、びじねすまーん、びじねすまーん、じゃぱにーず、びじねすまーん」というノリでよかった時代はともかく、既にそんなことだけでは何の解決にもならないことは明白だ。そういや、時任三郎っていま何やってんの?

ともあれ、改めてデミングの掲げたマネジメントの要点を眺めると、いまでも十分に通用するものが多い。たとえば「社員全員が会社のために効果的に作業できるよう、不安を取り除く」などという項目は、いまで言えば psychological safety の発想でもある。あと、安易に数値目標を取り入れると業務が形骸化することを懸念していたことが分かる。

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