Scribble at 2023-10-26 19:01:03 Last modified: 2023-10-26 19:04:11
このグラフって30%までの値を拡大して強調してるから急激に大きく税負担が伸びてるように見えるけど、実際に給与明細を眺めている僕らのような財務の知識があるサラリーマンにとっては、何の説得力もない。それに、僕の年収だと、そもそも社会保険や国民年金や住民税なんかの合計(給与明細で、いわゆる「控除」にあたる費目)は、この3年間で3,000円ほど逆に下がってるんだよね。
手取り、つまり支給額から控除分を差し引いた現金があからさまに増えない最大の理由は、どう考えても大半の企業が別に儲かってもいないからに決まってるのだ。コロナ禍だろうと失われた何年だろうと、そういう不況がありながらも適当に物価に連動して年収がなぜか「上がっている」こと自体に驚くべきなのであって、何の原因も理由もないのにインフレになったくらいのことで企業の預金が増えたり売上が伸びたりするわけではないのだから、給料なんて簡単に増やせるわけがない。経済学者や経済評論家の理屈は、まっくもって金融や財政学の数字ゲームの話にすぎず、ぜんぜん現実の企業経営と関係のない数字の話をしているのだ。