Scribble at 2025-08-08 18:36:34 Last modified: unmodified
かなり前に一度でも紹介したと思うが、僕は学部生の頃に大阪府立「夕陽丘」図書館の3階にあった、「愛工社」という会社のアルバイトとして(名義は「発明協会」だったが、そこの下請けである)、特許や実用新案の書類を複写して送付するサービスに従事していた。図書館なので、一般の利用者が蔵書を持ってくることもあったので、要するにコピー担当ということである。図書館名を「夕陽丘」と強調したのは、もちろん大阪府立図書館は1996年に東大阪市へ移転したので、もう夕陽丘に図書館はない。
図書館に納められている、国内だけでなく海外の文献についても、求めに応じて検索して複写するのが仕事だ。なので、「特開」(公開特許公報)や「実開」(公開実用新案公報)などだけでなく、USP, EPO, ASTM, GRA といった欧米の文献も、書庫での位置関係だけは把握しておかないといけない。Chemical Abstract などは特に複写の申請が多かった文献なので、一日に何十回も書庫と複写室を往復することがあった。僕がアルバイトに入った時期は、Windows(3.1)の検索システムが図書館へ導入され始めた頃だったのだが、実際には端末で検索する人なんて殆どいなかった。弁理士事務所や製薬会社の側も、アルバイトを使っていたからだ。雇い主に言われた文献の複写を請求するのが関の山で、依頼主が扱っている事案に関連がありそうな特許や実用新案の目当てなんてアルバイトに見当がつくわけがない。ということで、図書館の Windows は僕の玩具でもあった。実は、僕が Windows のマシンに初めて触れたのは、その図書館だったからだ。