Scribble at 2025-09-09 07:31:16 Last modified: 2025-09-09 07:42:41

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日本では、大麻は刑事罰で逮捕されますが、タバコやアルコールは成人なら自由です。これは死亡リスクや社会的コストと照らし合わせると、危険度(死者数)と規制の厳しさが逆転しています。

大麻とタバコとアルコールの中でいちばん危険なのは

もちろん、何が合法であるかは医療や社会政策や価値観などによって国あるいは時代によって変わることがあるのだから、大麻どころか麻薬や覚醒剤を一律に不正な合成物として排除することは不合理であるし、現実的でもない。実際、モルヒネはターミナル・ケアで使われるし、逆に精神を高揚させるだけで「不自然」かつ「不正」であるとするなら、比喩としての文化的な覚醒剤、たとえばテレビ・ドラマや漫画やゲームあるいはFX 投資や競馬・競輪・パチンコなども「覚醒剤」と言いうるのだから、これらを排除する文化や国があってもおかしくないわけである。そして、現在の日本は色々な経緯や事情があって大麻を違法としている。これが将来は合法となる可能性はあるため、本質的に不正であるかどうかを議論することには意味がないと思うけれど、それは逆に現行の文化においては違法であることを無視したり軽視してはいけないという話でもある。よって、こういうリバタリアンの議論に、やはり保守主義者としては抵抗を覚える。

上記のような、リバタリアンによくある統計のトリックは、とりわけ僕らのように critical thinking の勉強もしてきた科学哲学者にとっては(ふだんはクリシン、あるいはクリシンを授業で熱心に教えているアメリカの哲学教員を馬鹿にしているが、もちろん僕も大部の英語のテキストくらい読んでいる)、テンプレと言ってもいいような低レベルの議論だ。そこで、このところ信夫くんが頼りにしているらしい生成 AI にこういう質問をしてみよう。

「タバコ、アルコール、そして大麻での死亡者数を比較して、大麻での死亡例はゼロだから大麻を合法化すべきだというリバタリアンの議論があります。しかし、同じ理屈だと、『公道を時速 300km/h で走行した場合の死亡者数はゼロだから、法定時速を 300km/h にせよ』と言っているのと同じでは?」

これに対して、ChatGPT ではなく Gemini に質問したのだが、次のような回答を得た。

「ご指摘の通り、『大麻での死亡例はゼロだから合法化すべき』という主張は、『なぜ死亡例がゼロなのか』という根本的な理由を無視しているという点で、論理的な飛躍があります。大麻の直接的な過剰摂取(オーバードーズ)による死亡は、医学的に報告されていません。しかし、大麻の使用による精神状態の変化が原因で、交通事故や自殺などの間接的な死亡例は報告されています。大麻のオーバードーズによる直接的な死亡例がゼロなのは、大麻がタバコやアルコールとは異なり、そもそも過剰摂取によって致死量に達することがほぼないという生物学的特性があるからです。」

それから余談としてサントリーの元会長について書いておくと、この事案は上場企業で代表権をもっている人間が、その国では薬物として禁止されているものを使用しようとした疑いがあるということであり、海外のメディアが騒ぐのは勝手にすればよいが、それで日本が特殊であるとか、ましてや「国際標準から外れた異常な国である」などという議論は出てこない。そんなことを言えば、上場企業で代表権をもっていながら拳銃を携帯している人物がいるアメリカも、たいていの国では認められていないのだから、「国際標準から外れた異常な国である」ということになる。

それから、これはおそらく陰謀論の一種であろうが、いわゆる「桜の会サポーター」として当時の安倍政権を間接的に支えた財界人としての新浪剛史氏を叩くという動機があって、不必要に騒いでいる人々もいるようだ。そして、それに加えてサントリー内部での「政争」を語る人々もいるらしい。つまり、新浪剛史氏はサントリーで創業家以外の社長だったわけだが、いま放映している大河ドラマと同じく、「やっぱり足軽出身は下賤である」という印象操作のために陥れられたという話も横行しているらしい。どちらも、しょせんはこの国にあってもなくてもどうだっていい酒メーカー1社の話にすぎない「超」がつくような些事だが、これからブランディングとしてどのように立て直すかは関心がある。

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