Scribble at 2018-03-11 20:34:25 Last modified: 2022-09-25 00:14:45

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日本のフェミニズム

午前中に出社した帰りに丸善×ジュンク堂(なんか略称はないのかな。面倒臭い)へ立ち寄って見つけた一冊だ。目次を眺めていて、僕が知っている古典的なウーマン・リヴや女権論者と呼ばれた人々の名前がぜんぜん見当たらない。いや昔の人々どころか上野千鶴子の「う」の字すらも出てこないので、逆に無視してはいけないと思った。もちろん正確にどういう趣旨での出版なのかはわからないので、学術的な違いというよりも、単純に小文字の政治(別の分野で言えば共産党系と社会党系のような)におけるヘゲモニーの奪い合いを反映しているだけなのかもしれないが。

それ以外には、リロイ・ジョーンズの『ブルース・ピープル』(平凡社ライブラリー)を復刊で見つけたので買ったし、洋書のフロアでは連れ合いと一緒に久しぶりで笑わせてもらった Where's Wally? の実物があまりにも愉快で美しい本だったので、Book Five を買ってしまった。今日は、せっかく専門書がたくさん置いてある支店なのだし、ハイデガー全集とか、交通工学や都市設計で歩道を扱った本とか、信頼性工学のテキストとか、Dover のテキストとか、あるいはマネジメントのコーナーで『ティール組織』の原著でも置いてあれば見てこようと思ったら・・・渡辺二郎著作集はあってもハイデガー全集が一冊も無かった。交通工学は頭にくるほど自動車と公共交通機関の本しかなかった。都市設計の「まちづくり」も景観とかバリアフリーの本は少しあったけれど観念論か福祉のことしか頭に無いようだ。信頼性工学のテキストは殆ど大阪本店と同じくらいしかない。Dover は離散数学で二冊ほど面白いのを見つけたけど、この分野はサブテーマが著者によってバラバラなのが困る。そもそも、洋書のコーナーは前に来たときから更に狭くなって、マネジメントの本もさほど充実はしていない。ということで、当初の目的は殆ど満たされなかったわけだが、他の多くのジャンルで収穫があるから、あれだけの規模の本屋はいつ行っても面白い発見はあるので助かる。

そういえば、Mark Fisher という人がマイナーな出版社から出していた Capitalist Realism という本を、かなり前にたまたま手にしたのだけれど、これの翻訳が出ていたのは驚いた。そして、著者も既に亡くなっているらしい。

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