Scribble at 2022-06-22 21:15:13 Last modified: 2022-06-22 21:16:43
上記は2014年の記事なのだけれど、そのあとパスワード管理ソフトの Keepass("Keepass Password Safe" が正式名称だと長らく誤解していたが、"Password Safe" はウェブサイトのタグラインみたいなものだったようなので、今後も "Keepass" とだけ表記する)は、OS のスタート・アップに従ってあらかじめ起動する小さな常駐プログラムを、俗にいう fetching 用に実装するようになった。
でも、僕はこの手の、先行して一部のプログラムを起動しておくというソフトウェアのアーキテクチャは感心しない。この手のアーキテクチャーは、他にも FTP ソフトとかメール・クライアントとか色々なアプリケーションで採用されているのだけれど、使うかどうかも分からないアプリケーションの一部だけを常駐ツールとして続々と起動しておき、果ては通知領域(システム・トレイ)のアイコンとしてキャバ嬢の紹介所のカタログみたいに並べるなんて、どうかしている。
いくら Windows アプリケーションが macOS や Linux のアプリケーションと比べて、オーバー・ヘッドという負荷が大きくかかって起動が遅いとは言われていても、アプリケーションのパフォーマンスというものは、単独で起動させたときの体感を基準として調整したりブラッシュ・アップするものだ。フライングのプログラムがあることを当てにしてパフォーマンスのチューニングを怠るようなことがあっては、それこそ放漫というものである。
そんなわけで、Keepass の起動は fetching プログラムがない状況だと、ちょっと首をかしげるほど遅いと言わざるをえない。データベースであるバイナリ・ファイルの復号にわざと何らかのアイテレーションをかけてクラックし辛くしてあるのかもしれないが、こんなローカル環境で使うアプリケーションの暗号化ファイルに正規の利用者が違和感を覚えるほどのアイテレーションを加えるのは、過剰だと思う。