Scribble at 2023-12-26 18:25:04 Last modified: 2023-12-27 12:47:47

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これは社内のDXなどでもみられる問題ですが、AIやシステムに任せるのであればそれらがうまく回るように作業の流れや定義を変えればいいところ、多くの職場ではAIを社内の独特のルールや慣習に合うようにカスタマイズしがちです。

「クソどうでもいい仕事」しかできない無能な若手が量産される…ChatGPTに頼りすぎた会社が辿る残念な末路

もちろん、AI に合わせるのがいいかどうかも判断が分かれるところであって、この記事のように ChatGPT に業務プロセスの方を最適化したから売上が上がったり業務プロセスが合理化できるとは限らない。要するに、こういうサービスや技術の正確な理解や限界を把握している人物が社内にいない限り、やはり流行している道具にバカが振り回されるだけという結果になるのだ。

しかしともあれ、DX でも分かるように、自社の都合にサービスや機能を合わせるというのが、もっとも非生産的な導入方法だ。それをやったところで、自社の業務プロセスに適合させたサービスへ、逆にロックインしてしまうだけだ。たとえばオービックからやってきたエンジニアにあれこれと弄りまわされた社内のサーバで動く奉行なんてのは、僕らも経験があるけれど、実に融通の利かないものになってしまう。そして、逆に何年も経過すると奉行の色々な機能や仕様に従業員の思考や習慣がロックインしてしまい(これも、皮肉なことに彼らにとっての「アフォーダンス」となってしまう。必ずしもアフォーダンスという概念が HCI において万能な評価基準ではないという一例だろう)、他に便利で安い海外のシステムやサービスがでてきても、移行するだけで何年もかかってしまう。

DX でも、似たようがことが多くの企業で起きているだろう。そもそも DX なんて無理に対応しなくてもいい業種や業務プロセスの会社だってあるのだ。御社がそういう会社であるかどうかを、IT についての素養から逆に理解して指摘できるのは、僕らのような企業の部長もやっているエンジニアくらいしかいないだろう。

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