Scribble at 2026-06-06 11:37:33 Last modified: unmodified
具体的な話をしたいわけではないのだけれど、企業という組織にとって人事が重要であるという基本的な理由を、企業のライフサイクルという観点で説明しておく。これまでにも少しずつ書いていることだし、具体的に弊社がどうであるとか言いたいわけではなく、こういうことは一般論であって、とりわけ弊社のような50人以下の中小零細企業よりも大企業の方が当てはまると思う。
企業というものは、人材育成とか人事考課によって、人材の能力を引き上げたり、あるいは優秀な結果を残した人を昇進させたりする。でも、人事部に従業員の首を切る権限はないので、育成の効果がなかった人だとか、あるいは業績の出ない人を簡単にクビにすることはできない。よって、ここでは簡単な話として、半分の人材がスキルを引き上げたり良い成績を残し、残りの半分は研修も真面目に受けようとせずにスキルや成績も上がらない問題社員として残るというケースを考えておこう。
ご承知のように、スキルを向上させたり成績が高い人たちは昇進のための競争をしていたりする。なので、スキルが高くて成績が良くても競争に負けた人というのは、地位あるいは給料を求めて転職する。同期で入社した中で定年まで一緒に働くような人は、ごくわずかだ。これに対して、下半分の社員は昇進のための競争はせずに、古参として滞留する。そして、新しい中途採用の人々や若い社員が次にやってきて、彼らは年齢という意味だけではなくスキルという意味では古参たちの「下」になり、そして同じようなことが再び起きる。上には凡庸な古参がいて、下の社員でもやはり一部の人たちしか高い成績を残さないし、高いスキルも身につかない・・・こうして、どこの企業でも凡庸あるいは無能な社員に限って滞留することとなるので、革新的な人事考課や定期的なリストラをしない限り、長い年月を経ると平均して従業員の質が劣化していくわけである。