Scribble at 2024-03-10 15:50:45 Last modified: unmodified
ALS に効果をもつと期待される薬が FDA の試験をパスしなかったという話だが、この薬は、いちどは第二次試験で却下されていたのに、患者団体の圧力で無理やり第三次試験に回されていたという。もちろん、患者にしてみれば、少しでも可能性があれば認可して欲しいという気持ちはあろう。だが、記事の筆者が上記のように明言しているとおり、効果があるかどうかの試験を無視してはいけない。
そもそも、製薬や医療そのものについても、その可能性を否定するわけではないにしても、現状の技術においては明白な限界というものがある。それに、製薬というものは素人が想像するほど簡単なことでもないわけで、COVID-19 の一件でも分かったように、世界中の製薬会社が巨額の資金を投じて緊急にワクチンを開発するのですら、数年はかかる。しかも COVID-19 の場合は基本的にインフルエンザなど風邪の系統のウイルスに対抗するものだったため、ALS(原因が分かっていない)や癌(原因が多すぎる)などに比べたら格段に難易度は低かったのである。