Scribble at 2023-10-04 12:04:45 Last modified: 2023-10-04 13:53:57
一見すると、なんだかややこしいことを書いているように見えるが、要するに返礼品の価格が上がるという話である。そして、僕が「ふるさと納税制度」に反対しているという話は何度もここで書いているので、僕が上記の記事を持ち出して何を言いたいかも、だいたいおわかりであろう。要するに、本末転倒ということである。この制度で事実上は返礼品ありきになっていて、寄付でも納税でもない、成金がやってるただのオンライン・ショッピングにすぎないから、こんなことになるのだ。寄付や納税なら、もちろん何の「返礼」も必要ない筈である。われわれが所得税や住民税を納めて、大阪府知事や内閣総理大臣が「このたびは納税いただき、誠にありがとうございます」なんて言うか? 納税は国民や住民の義務であって、返礼されるようなことではない。寧ろ、たかだか年間で数十万円の納税で自衛隊に国土を守ってもらったり、警察官にルフィーを逮捕してもらったり、各役所や官公庁でハゲるほど残業してつまんない書類を処理してもらったり、あるいは毎週のようにゴミを回収に来てもらっている、夥しい質と量の行政サービスにこそ国民や住民として敬意を払うべきであろう。なにが「返礼」だ。
「返礼品の値上げ」などと書いているからややこしいが、これはつまり返礼品の値段や送付に要する費用は変わらないので、そうした返礼にかかる費用を「納税額」の半分に抑えようとすれば、これまで納税額の7割を使って返礼していたものを5割にしなくてはいけないのだから、割合という数字の単なる調整が目的なのであれば「納税額」の方を増やすしか無いというわけである。だからこそ、返礼品ありきの発想になっていて、しかも割合を半分以下にするという、ただの数字の調整ということしか考えることがなくなるため、「納税額」の値上げという結論しか出てこない。まったく馬鹿げた話だ。