Scribble at 2023-03-09 11:34:27 Last modified: 2023-03-09 20:05:07

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RAZOR EMPORIUM の運営者から "Manual Verification" の承諾を得て、正式に電子書籍がダウンロードできるようになった。A History of Shaving and Razors は 36MB の PDF で313ページ、そして Value Guide for Barberiana & Shaving Collectables は 15MB の PDF で216ページである。後者は髭剃りアイテムの、それこそ理容室にある特殊な椅子から回転するポールに至るまで、色々な物品の購入ガイドやブランドの一覧である。これはこれで興味深い。

さて、お目当ての A History of Shaving and Razors だが、最初に書いておくと髭剃りや剃刀の歴史についての叙述そのものは20ページ足らずであり、正直なところ期待外れだった。内容についても、参考文献などの典拠表記が記載されておらず、僕に言わせれば程度の低いアマチュアの作文である。学術研究の典拠としては全く使い物にならないと言える。でも、楽しい。その冒頭の20ページが終わると、ただひたすら(主にアメリカの)髭剃り用品のメーカーとかブランドが辞書の順番で続々と列挙されていく。まったく、こんなに髭剃りに関わるメーカーやブランドがあるのかと圧倒される。こう言ってはなんだが、歴史も浅い、たかだか2億ちょっとの人口の国で、これだけ髭剃りの業者が出てきては消えていくという、或る意味でアメリカの科学哲学についても感じるようなバイタリティーというか野心というかアグレッシヴさというか楽天主義というか、とにかく日本にはない何かを感じて興味をそそられる。よい買い物だった。

なお、この著作は RAZOR EMPORIUM が電子書籍化した際のミスだと思うが、77ページから88ページにかけて上下が逆になってしまっている。こういうのを見せられると、もしかしてページもどこかで欠落しているのではないかと不安になるのだが、ページの欠落はないようだ。いちおう運営側には "I would like to tell you an improvement of "A History of Shaving and Razors" because the layout in pp. 77-88 looks upside down. Best regards," とメッセージを残してある。

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