Scribble at 2022-07-13 15:06:10 Last modified: 2022-07-13 15:08:45

公開もしていなければ、どのサービスにも登録していないメール・アドレスというのがある。そういうメール・アカウントを持っていてすら、スパムとかフィッシングのメールというのはやってくるものであり、上記のメールは全てそういうスパムや偽の送信元を騙る詐欺のメールだ。

たいていは、「アカウントを停止した」とか「緊急措置でパスワードを変更した」とか、こちらに不安や危機感を与えるような文面になっていて、このリンクからアカウントの復旧をしろだの、ここをクリックしてパスワードを再設定しろだのと言う。でも、僕はどんなメール・クライアントを使う時でも文面を必ずテキストだけの表示か、HTML メールの場合はソース・コードの表示に強制しているため（よって、ブラウザで GMail にアクセスすることは殆どない）、リンクしている先の URL を直ちに確認できる。もちろん、その URL は rifnsaff.com とか llcrm.cn とか ekyxgjr.cn とか www.visecasvsie.visecasvsie.nrgaoqm.mobi.tt とか www.myjacseacsoeb.myjaccaasoeb.cehua.ltd とか、とにかく胡散臭いドメインの URL である。ちなみに、TLD が ".jp" でも ".tokyo" でも信用なんてできない。ドメインの国籍はメールを送ってくる連中の悪意や性根とは関係がない。

使っていないのに、こうやって詐欺のメールが毎日のように届くため、僕は敢えて「ブラックホール」として運用し続けている。どういう文面だと多くの人が不安を感じて、こういうクズ野郎どもが送ってくるメールのボタンをクリックしてしまうのかという参考になるからだ。これは昔から言っていることだが、コンテンツ・マーケティングだのユーザビリティだのダーク・パターンだのと言われている、ウェブ・ページの UX に関わる理論や技術やデザインについて、その最先端のノウハウをもっていて日進月歩に向上させたり切磋琢磨しているのは、皮肉にもアダルト・サイトや情報商材、そしてこういう詐欺のメールを HTML メールとして送ってくる連中だ。書店で売っているお上品だが未熟で程度の低いデザインや UX の解説なんて、犯罪集団や風俗関連の事業者においては10年前の話だとすら言える。