Scribble at 2022-04-25 17:00:53 Last modified: 2022-04-25 17:07:17

添付画像

Bing の検索画面で右端に奇妙なものを見つけた。他のサイトでは問い合わせフォームのリンクなどが設定されているタブのような形状のボタンだ(デザイン業界で何と呼んでいるかは知らない)。どうも AI とのチャットらしい。ただ、僕の Microsoft Edge が何かに感染してたり怪しい拡張機能をインストールさせられていて、クリックしてみたら〈どかん〉という恐れもあるため、他のブラウザで調べてみた。すると、マイクロソフトと他の会社が提携して実装している正式な機能だという。

そんなわけで、いまちょうど「(東京)文化刺繍」や、それに関連する事業者とか団体について調べているところだったため、「文化刺繍とは」と入力してみた。Bing の画面に出てくるのだから、Windows で言う生意気なイルカとか何とか先生のように、検索アシスタントだろうと思ったのだが、いきなり「なんか最近流行ってるやつw」とは恐れ入る。相手がどういう年齢や素性のユーザなのかも解析していないくせに、いきなり草を生やして返事してくるとは無礼にも程がある。

マイクロソフトと言えば、かつて "Tay" という名前のアカウントを Twitter で公開し、機械学習を利用した自動投稿システムがフォロワーとの応答による学習を繰り返しているあいだに、システムの AI が半日もたたずにネトウヨへと変貌を遂げさせられたという栄光の歴史がある。もちろん結果は特に問題ではない。教師や親が馬鹿で、生活環境もエコー・チェインバーが成立していれば、たいていの凡人なんて遅かれ早かれ馬鹿に育つものだ。Microsoft の開発した AI であろうと、ヒトに迫る知能の何かを作ろうとしているのであれば、なおさら凡人と同じ結果に至るのは当たり前だ。それが自然の摂理というものである。人がそういう環境に抗うことがあったり、そこから逸脱する人たちが稀に育つのは、何も僕らのように哲学者としての才能があるからではなく、それもまた単なる例外的なエラーによるものでしかないのだ。どちらの観点から見ての「歩留まり」なのかは、もちろん異なるが、いずれにしても当たり前のことはたいてい当たり前に起きるし、当たり前でないことも稀に一定の確率で起きるものなのだ。

しかし、ひとたび起こした過ちを凡人でも多くの人々は悔い改めて、再び(簡単には)過ちが起きないような対策をとるのがまともな成人なり社会人というものであろう。そういうことすら、何度でも起きることを黙って眺めているというなら、それは犯罪者であれば更生の意味がない、即座に隔離せざるを得ない保護対象である。あるいは何らかの疾患で認知機能が低下している気の毒な場合でも(犯罪者でも気の毒な事情で罪を犯すことはあろうが)、社会学者が排除だのなんのと言おうが隔離するしか対策の仕方がない。(言っておくが、隔離することも社会の機能なのだから、こういう行政対策を「社会から隔離する」などと、人外魔境にでも追放するかのごとき人聞きの悪いことを平気で言うものではない。犯罪者や精神疾患の人々を保護することにも我々の税金が使われているのだ。)

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook