Scribble at 2023-07-07 14:58:41 Last modified: 2023-07-07 14:59:17

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当サイトでも掲載している論説で説明しているように、大半の中小企業のコーポレート・サイトにおいて SEO は殆どどうでもいいことである。他の事業者ではなく御社が検索で見つけてもらうだけの、ユニークな価値をもっている企業や店舗なんてないからだ。こう言っては失礼だと思うが、御社でつくっている商品は、たいてい競合があるし、他の国でも別の事業者が作っていたりする。リテイラーに至っては、品揃えに何か特徴があるとしても、あなたの店に置いてある品物はどれもこれも他社から卸してもらった既製品ばかりなのだから、あなたの店にしか置いてない品物なんてゼロである。オンライン・サービスであろうと、あるいはあなたがデザイナーやプログラマや経営コンサルであろうと、結局は同じことである。世界であなたにしかできないことなんていう特殊で特別なスキルをもつ人間なんて、殆どいない。つまり大半のコーポレート・サイトや EC サイトは最初からドングリの背比べをしているわけなので、Google をはじめとするリスティング広告の胴元に「お布施」をしなければいけない構図にあるのだ。そんなところで無駄にお金を使って、大して効果のないことをやるのは愚行である。これはネット・ベンチャーの部長としてガチで言っている。

SEO は無駄である。これは実体験としても言える。僕自身が SEO 対策などやったことはないが、受託あるいは自社のサービス・サイトで SEO 対策などと称してやっていることの殆ど全てが、何の効果もないことがわかっている。当社にも先月まで SEO 対策などと称して他人にコンサルやセミナーまでやっていた人材がいたけれど、この15年くらいのあいだ、その効果は実はゼロである。実際、時事の話題などをキーワードとして検索してみて、当社のサービス・サイトで公開しているページが Google などの検索結果に出てきた試しなど殆どないからだ。もちろん、それはその人材が無能だからだとは限らない。他の事業者でも同じようなことをやっているため、すでにアクセスが多いサイトが同じことをやれば、結果として同じことをやってもアクセスの多いサイトの方が有利なのである。こういう self-enhancement は Twitter などの SNS でも似たようなところがあり、有名人ほどフォロワーが伸びやすくて発言の効果も簡単に増幅されるということと同じだ。SNS でも、リスティング広告と同じく、凡庸な人物がフォロワーを無理に増やそうとすれば、フォロワーを業者から買ったりするほかにないのである。しかし、そんなことをやったところで、自然とフォロワーが増えていく芸能人などと対等に競争できると思ったら大間違いだ。FX 成金とかが Twitter で金をバラ撒いてフォロワーを増やしたりする場合でも、その影響力なんて金が続く間だけであろう。

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