Scribble at 2025-12-23 08:13:48 Last modified: 2025-12-23 14:23:33

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Adobe という企業が本質的にソフトウェア開発会社であって、デザインのなんたるかを殆ど分かっていないという話を何度か書いてきた。もちろん、そういう会社が発行している公式のガイドブックも、上記に紹介している(リンクはしない)Adobe InDesign Classroom in a Book 2025 Release (Kelly Anton and Tina DeJarld, 2024) という公式の書籍が実例だと思うが、まったく酷いテキストだ。

まず、アプリケーションの画面について基本的な説明がまったくない。ツール・バーがどれとか、ワークフローのメニューがどことか、そういう説明もなしに「クラス・ルーム」が始まる。初心者向けの公式テキストとは思えない不親切さだ。そして更に酷いのが、たまに挿入されているアプリケーション画面の実例が、いったい何十年前の Mac なのかと思うような UI で、これは明らかにクラウド版の前にリリースされた10年以上も前のアプリケーション画面だ。こんなグラフィックを使いまわしできるということは、InDesign というアプリケーションは何年も UI に変更がないのだろうか。そんなはずはない。すると、この画像は何のために印刷されているのだろう。まったく不可解な編集である。

そして、解説の大半が不十分で不正確な内容であり、印刷物の版下を初めて制作する人が対象だとは思えない、アプリケーションの操作手順だけを説明すればいいというような、はっきり行って雑な解説で900ページもの大著が埋め尽くされている。これは、正直なところ印刷物のデザイナーとしても、それから印刷物の版下デザインを解説するライターとしても、素人が書いて編集したとしか思えない本である。こんなものを1万円以上もかけて買う必要はまったくない(僕はサンプルの PDF をもとに書いている。こんなもん、いくら英語で読むのに苦がなくても自分のお金で買うものか。z-Library の海賊版をくれると言われてもお断りだ)。日本で制作されている、まともな印刷会社のデザイナーが書いた本を読む方がはるかにマシである。

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