Scribble at 2023-11-28 17:10:46 Last modified: 2023-11-29 18:40:14

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河野太郎デジタル相は28日の記者会見で、政府や地方自治体が共同で使う政府クラウドの提供事業者にさくらインターネットを追加すると発表した。これまでは米国の4社のみの採択で、国内企業の参入は初となる。2025年度までに必要な要件を満たすことを条件とした。

政府クラウド、さくらインターネットが参入 初の国産

冒頭から余談で恐縮だが、この件でさくらインターネットの公式サイトを見ると、日本マイクロソフトの執行役員が祝辞を書いてたりするんだよな。Azure は競合だけど、まぁ棲み分けが前提で余裕があるからなのか、公的資金をシャブる仲間が増えたってことなんだろうか。

それから、これは日本マイクロソフトのページですら自分たちで書いてるからしょうがないんだけど、"Azure" の読み方というか発音は「アジァー」であって、「アジュール」なんぞは通じないよ。いつまでこういう欧米の言葉をやたらとローマ字読みする、江戸や明治のサル習慣が改められるのか。僕は、いわゆる「司馬史観」と呼ばれるような、明治期をいたずらに高く評価する妄想を保守思想の人間として支持していない。実は海外の制度や思想の未熟な理解や安易な導入によってこそ、インチキ右翼が「伝統」などと叫ぶ愚かな風習や考え方が我が国に蔓延し、正統かつ慎重に受け継ぐべき思考や習慣や感性が失われたのだと思う。もちろん、僕は日本などというスケールでものを考えている、これまたインチキな保守とは次元の違う哲学者として保守という概念を掲げているので、失われたものがなんでもかんでも「失われるべきではなかったもの」であるとは思っていない。ガラクタは、何千年の歴史があろうと凡人が固執してきたにすぎないガラクタである。

で、それはいいや。X ではトレンドに上がってるとか言われてるけど、17時現在では読売も産経も記事にしていないし、スラドにすら投稿されていないけれど、一つの話題ではある。これで、さくらのクラウドを選ぶ国内のクライアントが増えるのかどうかはわからないけれど、政府の要件を満たすためにセキュリティの人員を拡充する必要があるので、サービス全体の品質が底上げされる可能性はあろうから、選定基準に照らして評価の内容が変わるのは確実であろう。

もちろん、僕は現在でも受託案件で某県の史跡を世界遺産に登録しようといったキャンペーンのサーバを、さくらのクラウドに建てた KUSANAGI のインスタンスで運用しているサーバ・エンジニアでもあるし、それこそさくらインターネットとの付き合いは前職から数えて20年を超えるので、指名されても特に困らないだけの経験と知識と技術力と実績があるんだけど、まぁそれに見合うギャラを請求できないのがウェブ制作業界で高いスキルを持っていても殆ど無意味な事情ではある。ネット・ベンチャーを除けば、もう受託のウェブ制作業界にまともなレベルのプログラマとかサーバ技術者なんていないと思うね。

それから、さくらインターネットのデータセンターが北海道の石狩にあるということから、ロシアとの紛争(というかロシアの侵略行為)があると北海道は危ないという懸念はある。これについて、ロシアから弾道ミサイルを飛ばせば東京でも同じことだと言う人がいるんだけど、まさか日本側がなんも迎撃システムを使わないとでも思ってるんだろうか。それに、侵略というのはミサイルを撃てばいいものではなく、現地を実効支配する部隊が占拠しないと侵略にはならない。単にミサイルを撃ち合ったり戦闘機どうしでドッグ・ファイトするだけなら、それはなんにも侵略していることにはならないわけである。その程度の軍略の知識があれば、仮に迎撃ミサイルを飛ばすレーダー網が整備されていても、ミサイルが北海道へ着弾するまでに殆ど北海道の設備だけで撃墜するのと、東京へ着弾するまでに各地の自衛隊基地から発射される地対空ミサイルが撃墜するのとでは、全く撃墜の難しさも精度も異なるわけである。ただ、北海道が危ないからといって沖縄へ移しても、今度は中国がある。そういうわけで、なんだかんだ言っても四国の内陸部(沿岸部は明らかに南海トラフの地震で被害を受けるのは明らかだ)がいいと思うのだが。

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