Scribble at 2024-02-07 07:51:02 Last modified: 2024-02-07 08:15:47

少なくとも、ウィラ・キャザーの A Lost Lady は、当サイトでも公開することに決めた。ぶっちゃけ、英語の作品として味わって評価するほどの言語能力はないが、現状だと翻訳が殆ど手に入らないし原著も手に入らない(National Willa Cather Center のオンライン・ショップで手に入るにしても、そもそも名前や作品が知られていないのだから、そこを見つけるきっかけがない)ので、まずはこういう作家がいて作品があるという事実だけでも日本語で検索しやすくする必要があろう。

ただし、自分が読んでもいない作品をコピペするつもりはないので、「ウィラ・キャザー作品集」みたいなコンテンツを作るつもりはないし、専用サイトを作るわけでもない。単純に、幾つかの理由があって一読を勧めたい作品であり、なおかつ public domain として当サイトで translation or re-distribution できるものを、いくらかの論評とか解説をつけて公開しようというだけの話である。

あとは、できれば私家版として電子書籍の体裁でも公開したい。ただし、僕は ePub を始めとするフローな形式が単純に嫌いなので(表示する解像度やウィンドウの proportion によって、文書の中で特定したい該当箇所の典拠表記としてページ数を指定できないものは、はっきり言って学術文献どころかまともなソースとして使えないと思う。フロー形式の電子書籍は、あくまでも刹那的に読み捨てるためのもので、僕は電子化された文書の形式として選択の余地は認めるが、僕自身には無用のフォーマットだ)、誰が何を言おうとデファクト・スタンダードな PDF を採用する。だって、単純に出来栄えが美しいじゃん。それに権威主義者だし。それに、デイジー形式とかデジャブー形式みたいな障害者向けのフォーマットにしても(起案の志はいいとして)、どうやって開くんだよみたいな困惑を大半の人に与えるし。

それはそうと、ePub 形式の文献を典拠に認める学術研究のコミュニティとかがあったとしたら、投稿規約の典拠表記にかかわるルールって、どう決めるんだろうか。先頭から何文字目とか何バイト目とか指定するのかな。そうすると、僕らが論文とかで "[van Fraassen, 1980: 203f.]" とか典拠を書くように、フロー形式だと "[van Fraassen, 1980: 192850-192966]" とか書くことになるのかね(フロー形式だと "f." つまり「次のページまで (and the following)」という記載が意味を為さないので、正確な範囲を記載する必要がある)。ということで、判型なり文字の位置が固定されている PDF の方が、「このあたり」という雑な指定でも該当箇所が分かるという気楽さがあって扱いやすいのだ。

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