Scribble at 2023-02-07 16:49:20 Last modified: 2023-02-08 00:22:28

YouTube で、たとえば Durham Duplex という会社の古い剃刀について解説している動画などを検索して観てみると、これは両刃の替刃を安全剃刀ではなく直刃剃刀のように使う変わったタイプの剃刀なのだが、これの説明をしている動画の大半が、要領を得ない、何が言いたいのか何分も分からない内容となっていて、イライラさせられる。もちろん、タイパとかそういうことを訴えたいわけではなく、要するに剃刀とか髭剃りについて動画を公開している人の多くは、ぜんぜん構成も考えずに撮影してるし、それどころかワン・テイクで撮影した動画をそのまま垂れ流している印象がある。なので、アメリカ人のくせに活舌が悪くて発音もいいかげんだったり、何が言いたいの分からない動画ばかりとなる。しばしばていどの低い英語教師とかが「英語は論理的だ」などと下らない話を中学生とかにしているが、そういう非論理的な御託を言っている暇があったら、アメリカの人の多くも自分と同じくらい非論理的なことを言っているという事実くらい、YouTube の動画でも観て見聞を広めてはどうかと思う。

これは、僕のように企業で研修用の動画を制作して毎月のように配信しているようなレベルの仕事をしていないなどと、むやみにハードルを上げて文句を言っているわけではなく、趣味的にやっている人でもちゃんとやっているから言えることだ。たとえば GORO さんの動画などでも、撮影を何度も最初からやりなおしてる動画を配信してる様子で分かるように、何テイクも続けた後で編集したのちに動画を配信している。きちんとしたコンテンツを公開しようと思うなら、そうするのが「論理的」というものだ。僕でも15分ていどの研修用の動画を準備するのに、Keynote でスライドを作って構成を考えてから、予行演習としてエア・レクチャーみたいなものを二回ほど頭の中で行い、それから録画して編集する。この録画も、何十回と研修動画を制作してきている僕でも最低2テイクは撮影して、それぞれのセクションで良かった方を使ったりする。こうしてようやく人様に観てもらえるような品質の動画ができる。それこそ、素人の分際でワン・テイクの動画を垂れ流すなどというのは、「コンビニの前でヤンキーが喋ってるようなもん」(横山やすし師匠がダウンタウンを評したときのセリフ)だ。

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