Scribble at 2021-04-01 10:03:50 Last modified: 2021-04-01 11:58:52

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「マグネット・シート」という広告手法があって、特に水道工事業者が利用するため、たいていの方は「ああ、松村邦洋や森末慎二や柴田理恵のあれか」と思うだろう。もちろん、芸能人を起用する予算がある業者は限られているが、水道工事業者がマグネット・シートの広告を多用するのは事実だ。そして、僕もご多分に漏れずマグネット・シートを保管して、自分のパソコンに貼っていたりする。ちなみに連れ合いはこれが大嫌いらしく、冷蔵庫に貼ろうとすると「貧乏臭い」だの何のと嫌がるため、専ら僕のパソコンに貼っているため、既にパソコンの側面はマグネット・シートだらけだ。磁気で誤作動が起きないかと 0.1 秒だけ思ったが、これくらいで誤作動する工業製品なら隣にテレビや電子レンジがあるかもしれない一般家庭の室内に置けないだろうと思って、即座に気にしないこととした。

それにしても、この手の限られた区画でデザインするという条件での作業は、そのノウハウも含めて専門のデザイン・オフィスなり印刷会社なりの知見があろうから、なにかしら参考になるものはある筈だ。同じく、名刺のデザインにも言えるし、昔なら電話ボックスに貼ってあったデリヘル業者のシールですら、「デザイン」という意味では、デザイナーとして、そして広告業界の末席にいる事業者の人間として、習うべきことがあろうと思う。例えば専門学校や大学でデザインや広告を学ぶ方であれば、もちろんデリヘルや試写室(アダルト・ビデオを見るための個室レンタルみたいなもの)の広告を集めよとは言わないが、水道修理業者のマグネット・シートを100枚ほど集めて分類したり分析したり批評してみてはどうか。

ちなみにデザインとは関係ないが、短期間ながら元営業としてコメントすると、上記写真の右下に印刷されている「割引番号で3,000円の割引」なんてものは、必ずしもこの事業者がそうだと言いたいわけではないが、こんなのは最初からボッタクってるからできることであって、だいたいにおいて来てもらった時点で言われた言い値で交渉するしかないのである。うちも、実家で父親が巨大なウンコをつまらせて業者を呼んだことがあるけれど、チラシやマグネット・シートや電話帳に書いてあるような価格は、非常に限定された条件の最低価格であって、たいていは3倍くらいの値段をふっかけられる。もちろん、「それなら出張代だけでいいから帰ってくれ」と言うと、携帯で会社の人間と交渉(するフリを)して値段を下げ始めるわけだが(僕も東京で「さいでりあ」というサイディング・ボード、当時は小林亜星が CM に出ていた商品の営業をやっていたとき、この手の演技を教えられたものだ)、それでも見込みとは違う値段になる。

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