Scribble at 2020-04-29 20:18:32 Last modified: unmodified

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The Anti-Amazon Alliance

何年か前のデザイン・アワードだったかにノミネートされていた記憶があるサイトだ。僕がいっときだけ利用していた Posterous というブログ・ホスティング・サービスに似たカラー・スキームを彷彿とさせるし、非常に読みやすいページ・デザインだと思う。

それはそうと、この記事で指摘されている流れからすると、アマゾンが一時期だけ提供していた「Dashボタン」は、陳列棚のないオンライン・ショップにおいて検索結果を支配したがる出品者へのベターな選択肢だったし、現在では Amazon echo によって更にボタンを押すまでもなく「あれを注文しておいて」というノリで買えるほどになっている。恐らく、ここまでロック・インされてしまった状況を覆すのは非常に困難だろう。こう言ってよければ、アマゾンは自社商品すら製造して売っているわけだから、垂直統合は言うまでもなく、他社の商品のマーケティングも支配しているという意味では水平統合にも強く関わる。これを、しょせんはマイナーでローカルな楽天が打ち負かせる可能性などほとんどないわけで、オルタナティヴとしてのサービスは幾つか紹介されているものの、恐らくは行政的手法、つまり独占禁止法の適用や企業の解体を強制するしかないのではないか。

ただ、それによって市場原理的な競争が活発に生じるとしても、たとえば洋書の値段がいまよりも安くなるとは、とても思えないんだよね。小規模な事業者が輸入したり、国内の異様なレートで計算してる書店が輸入したところで、為替レートの2倍から3倍の値段に吊り上がるに決まっているわけで、とてもアマゾンで洋書を買ってきた人間の要求に応える価格にはできない。そして、残念ながら彼らアマゾンの競合には、洋書に関しては「フェア・トレード」という大義名分も存在しない。アマゾンは既に集荷施設での仕分けを機械化・自動化しているわけで、別にインド人やアフリカ人の労働力を搾取しているわけではないからだ。

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