Scribble at 2021-01-26 12:41:37 Last modified: unmodified

Twitter で白水社のアカウントがメイ・ナイ(Mae M. Ngai)という歴史学者の本を翻訳したと紹介していた。アメリカ史なので、少し関心があるから調べてみると、ナイはリンカーンの評伝である『業火の試練』を書いたエリック・ファウナー(Eric Foner、日本では「フォーナー」と表記している)のもとで学位を得た研究者であり、そのファウナーについても調べていると合衆国憲法修正第14条に関連する著作やムービーが数多く見られる。いまのところ、ナイの著作は白水社から出る『「移民の国アメリカ」の境界』が初めての邦訳であり、ファウナーの著作は『業火の試練』と『アメリカ 自由の物語』(上・下)が邦訳されているようだ。

邦訳の情報はともかくとして、他にも見てゆくと、ナイはフレデリック・ターナー賞という歴史学の著作に授けられる賞を受けている。この賞の元になったフレデリック・ターナーという昔の歴史学者は、いわゆる西漸運動とアメリカン・スピリットとの関係を初めて提言した人物として知られていて、多くの批評は加えられてきているものの、彼の著作は古典として現在でも読むに値するだろうと思う。そして、彼の「アメリカ史におけるフロンティアの意義」という論説は著作権が失効しているため、インターネット・アーカイブでも自由に読めるようになっている。時間があれば、当サイトでもテキストを紹介したいと思う(他にテキストを公開しているサイトはあるのだが、かなり使い辛いフレームを採用しているため、改めて公開し直す意味はあろう)。

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