Scribble at 2022-08-24 13:04:24 Last modified: 2022-08-25 17:00:41

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取り付けるだけで簡単に、お手持ちのイヤホンを耳掛け式として使用できるイヤーフックです。

イヤホン用イヤーフック [AAC-EH01]

ワイヤレスのイヤフォンを使いはじめてから暫く経つが、寝床で使っている Elecom の bund というタイプも、それからパソコンの前で使っているタイプも、よく脱落するのが悩みだ。特に後から買ったタイプは片方だけにバッテリーなどの器具が付いているため、バランスが悪くて頻繁に耳から外れてしまう。そして、これについて何か対策がないかと探してみても、大半のページにはロクなことが書いてない。簡単に言えば「自分の耳に合うものに買い替えろ」としか書いてないからだ(もっと酷い事例だと「耳の形が悪い」などと言う。では、イヤフォンの脱落を防ぐために手術でも受けろというのか)。そんなことが買う前から分かるくらいなら、誰も最初から苦労はしない。こういうのは、要するに買い替えとして紹介してる商品を宣伝しているだけの「クソアフィ」サイトなので、無視するのが正しい。

もとより、イヤフォンというものは自分の耳の穴に後から入れる物体なのだから、脱落しないほど完全に耳の形と合っていたり、外れないくらい耳の穴に固定できるようなものではない。そこまでして偏執的に脱落を防ぎたいなら、プエルトリコかモザンビークにでも行って耳にイヤフォンを埋め込んでもらう違法手術でもしてもらえばいいのだ。後から入れた物体は、いずれ脱落するし外れるのがあたりまえである。しかし、それをなるべく外れにくくするにはどうするかという話でしかない。

他に、安くイヤー・ピースを替えるとか些末な対策は紹介されているが、僕には良いやり方だとは思えない。耳にフィットすればするほど、実際には外耳の皮膚を傷めることになるし、人によっては被れる恐れもあるからだ。そもそも音を聴くのにヘッドフォンやイヤフォンを使うこと自体が、邪道と言えば邪道である。たとえスマートフォンやパソコンで音楽を聴くというイージーな聴き方であっても、基本は機器のスピーカーから音を出して聴くのが正しい。ヘッドフォンやイヤフォンは、深夜にマンションで音楽を聴いたりゲームの音を出すための〈altruism method〉であって、自分の身体をいたわるのが最優先なら絶対に使うべきではない。ビル・クリントン元大統領の事例を出すまでもなく、ヘッドフォンを使いすぎると、プロのミュージシャンでもない人間ですら難聴になる恐れがある。それに、これは音楽雑誌の編集者をしていたときにしばしばライターから聞いた話だが、ヘッドフォンやイヤフォンで音楽を聴きすぎると雑音が許せなくなり、コンサートで聴くよりも CD の音ばかりを評価するような評論家になってしまうという(実際、そういう人々は音楽の批評家というよりも音響マニアに近い)。

ということで、イヤフォンで音を聴くことに固執するのは良くないが、使うからには安心して使いたいものだ。後から買い足して使える部材としては、「イヤーフック」と呼ばれる補助器具がある。でも、アマゾンで物色しても使えそうなものがない。ワイヤレス・イヤフォン用に発売されているイヤーフックは、全て完全ワイヤレスのイヤフォン、つまりケーブルで L - R が繋がっていないものにしか対応していないからだ。つまり、イヤーフックにイヤフォンを嵌め込むような形状をしているため、ケーブルがあると取り付けられないのである。逆にイヤーフックをイヤフォンに嵌め込むようなタイプは、イヤフォンの根元の外径が 6mm 以上の太いものに限られるので、ごく普通の形状のイヤフォンを外から挟むような形状のイヤーフックが全く発売されていないのである。

その中で唯一、使えそうなものはあった。イヤフォンのケーブルをケーブルごと挟んでしまうイヤーフックだ。ケーブルを直に挟んだまま耳に引っ掛けるようになっている。同じ要領でマスクの紐も挟めるため、マスクを装着していて耳が痛くならないための補助器具としても宣伝されている。試しにこれをアマゾンで注文してみたので、後から追記として感想を書こう。

[追記:2022-08-25] 早速、届いたので付けてみた。結論はいたって単純で、使えない。理由は二つ。第一に、僕が使っているワイヤレスのイヤフォンは左右のイヤフォンがケーブルで繋がっていて、わずか 35cm しかない。よって、こういう器具で耳に引っ掛けるようにケーブルを通すと、それだけで左右ともに 10cm くらい使ってしまうので、左右のイヤフォンを耳に取り付けられなくなる。そして第二の理由は、仮にケーブルの長さがもっとあったとしても、僕が使っているタイプは前後の形状に違いがあって、ケーブルを下向きにしかできない。よって、ケーブルを上向きにして耳に引っ掛けることが前提で作られているフックに取り付けようとすると、無駄に長さをとる。そして、仮にケーブルがもっと長かったとしても、実際に片側だけ取り付けてみると、ケーブルを逆方向へ取り付ける格好となるため、そのテンションだけでイヤーフックからケーブルが外れたり、イヤフォンが耳から外れてしまう。よって、どういうやり方でも駄目だった。そもそも、このイヤフォンは耳から外れやすい形状なので、恐らくイヤフォンそのものを何らかの方法で上に持ち上げ続けたとしても、耳から外れてしまう可能性が高いため、何十分も使うものではないと思う。安物ゆえの限界なのだろう。

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