Scribble at 2022-10-05 08:02:55 Last modified: 2022-10-05 10:29:52

外来語を多用する文章は日本人としてけしからんとか言う人がいるのだけど、僕はそれは勘違いだと思う。つまり、日本語を的確かつ効率よく入力したいのに、いまのコンピュータではそうできないからこそ、多くの人々は自覚のあるなしに関わらず、外来語を使って一種の〈回避行動〉をしているのだ。

つまり外来語が多い文章というだけで、そういう文章を書いている(書かざるをえない)人たちの心理を、「日本人」なんて言葉を振り回す使うだけで日本文化の理解者や代弁者となったかのような態度をとる、実は無知無教養な連中は誤解している。そういう人は、要するにコンピュータの利用者として「日本語IME」という欠陥ソフトウェアが、いかに低劣かつクズであるにも関わらず、30年近くにわたって日本語話者に無駄で馬鹿げた労力を要求し続けているかという、国家規模の「工学的犯罪」と言っていい事実に気づいていない。

外来語を多用する人々は、恐らく「レクチャーする」とタイプすれば、「解説する」が「開設する」に誤変換されるリスクと、そして正しい候補をわざわざ選ぶ(英語でタイプすれば、そんな工数は完全にゼロである)という徒労を避けられるのだ。

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