Scribble at 2025-04-30 06:40:36 Last modified: 2025-04-30 06:48:02

添付画像

Try Switching to Kagi (daringfireball.net)

Hacker News で Kagi の話題が出ると、どういうわけか常に多くの upvoting を集めるのだけど、こういう傾向そのものが不必要に一つのサービスのパブリシティを高めてるだけだと思うんだよね。本当に重要な話題だと思って upvoting してるのかな。僕には、単にブックマーク代わりに upvoting してるだけにしか思えないんだよな。最近の Hacker News にはガキや無教養なユーザも増えているようだし、おまけにパブリシティの役に立つと分かれば、どう考えても「マーケティング」をうたう業者が偽のアカウントを大量に作って加わるに決まってるわけで、そうやってコミュニティというのはどこでも劣化して退廃していく。

これは、或る意味ではあらゆる「民主的」なコミュニティがたどるライフサイクルとも言えるわけなので、コミュニティの運営者にしても、あるいは行政官僚にしても、コミュニティの「参加資格」を規制しないなら必ずこうなることを理解して運営しないといけない。僕は浅薄な従来の保守主義者とは違って、自由とか平等の観念を否定するつもりはないけれど、自由や平等の観念に従う政策やシステムというものは、おおよそ有効期限があるのだと思っている。

それはともかくとして、僕も Kagi を使ってみたことはあるのだけれど、やはり ChatGPT が登場して以降のウェブ・コンテンツの利用なり findability も含めた UX というのは決定的に変わったのであって、そしてその変化はおおむね望ましいものだと思う。僕らは、もう既に「検索エンジン」などというものを必要としておらず、ChatGPT や Gemini や Claude に質問すればよいのだ。これは、そもそも僕らがどうして検索エンジンを使ってきたのかという事情を考えたら当たり前のことであり、そして自然なことでもある。僕らは、何かを知りたいとか調べたいと思って、どういうリソースがあるのかと検索エンジンを使ってきたのだが、僕らは本当はウェブ・ページを閲覧するという欲求や目的や動機なんてなかったのだ。なぜなら、どのみちウェブ・ページにアクセスしたところで、目当ての情報がどこにあるのかをページの中で探さなくてはいけない。それはつまり、或る単語の意味を知りたくて辞書を開いて見出し語を検索するようなことと同じであって、辞書を A から Z まで「読み通す」とか「通読して鑑賞する」ことが目的ではないのと同じなのである。僕らは、別に検索結果のウェブ・ページを通読するために検索エンジンを使うわけではないのだ。すると、本来の目的である僕らの動機や目的を直に満たしてくれる、つまり質問やテーマに対する回答を用意してくれる LLMs フロントエンドの方が、僕らの目的や事情や動機に適うレスポンスを返してくれるのであって、これを一定の品質で利用できるようになったからには、もう検索エンジンに戻る理由など殆どないと言って良い(もしウェブ・ページを紹介してほしいなら、回答の末尾に列挙される「ソース」を参照すればよい)。

これが客観的な、あるいは大多数の人々が検索エンジンを利用してきた事情なり目的であったかどうかは分からないが、少なくとも僕が Google だろうと DDG だろうと、あるいは昔の Yahoo! みたいなディレクトリ検索であろうと、検索エンジンを利用してきた理由はこういうものであったから、いまや僕は検索エンジンを殆ど使わなくなった。したがって、どれほど高度で広告のない結果が表示されようと、僕にとっては検索エンジンというサービスそのものが不要なのである。仮に一つの LLM だけに依存することにリスクがあるというなら、複数の LLM を利用して比較すればいいし、学習内容が汚染されるリスクなんて、もともと検索エンジンにも SEO 業者とか、あるいは弊社にも営業のメッセージがやってくるけれど、企業の評判をコントロールするなどと言うマッチポンプのマーケティング業者がたくさんいるので(こいつらは、自分たちで企業の悪い評判を大量に投稿しておいて、それから「対策」と称して悪い評判の投稿を自分たちで削除しているだけだったりするのだ)、どのみちリスクは似たようなものだ。

ということで、特に辞書的な、最新の情報を RAG で検索してまで取得しなくても回答できるような使い方であれば、いまやオンラインの LLM サービスである必要すら無くて、ローカルのモデルが動かせるシステム(LM Studio など)を使ってもいい。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る