Scribble at 2021-03-13 11:18:23 Last modified: unmodified

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NFT を使ったデジタル・アートの運用には巨大なコストがかかりエコロジーに反するという文章が Hacker News に取り上げられていた。これまでにも、ビットコインなど暗号通貨の金融システムを維持するために必要なエネルギーが大きすぎるという批判はあった。そして、最近の NFT を利用したアート作品や趣味的なアイテムの流通にも、投機的な採掘に費やされるのと同様の無駄なエネルギーが費やされているという批判が出てきた。

僕が会社でブロックチェインについての社内研修をやったのは3年前だったのだが、そのときも CoinCheck が問題を起こしたりしていて、バックラッシュのようなものが頻繁に叫ばれていた。でも、結局はセグメンテーションというか、ブロックチェイン(特に起業したり採掘に手を染める)なんて金持ちの道楽だという雰囲気が進んでゆき、現在では殆ど話題にする社会人はいなくなったというのが現実だろう。実際、決済についてはプラットフォームがなんであれ、決済を利用する人にとっては資金を安定して好きな相手に送金できればいいわけで、ブロックチェインなんて知らなくてもキャッシュレス決済という usage が普及すれば何の問題もない。そして、暗号通貨のプラットフォームを運用するためにコストがかかっていようがいまいが、個々の決済なり個々のユーザに責任を割り当てたところで効果は僅かだし、〈胴元〉である事業者に効率化を求めても無駄というものだ。なぜなら、そういう事業者も結局はクラウドでサービスを展開しており、エネルギー効率については責任感が希薄だからだ。

これまでの環境汚染にも言えるとおり、このような実情を大きく変えるには、自閉症の女の子が口汚く Twitter で政治家を罵るだけでは無意味である。実際に規制として何らかの強制力がはたらかなければならず、SDGs のバッジを付けて満足そうにしている企業経営者や政治家や役人に動機づけを与える、やや皮肉だが商流なり利権というものが必要だ。

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